スポーツ観戦記:西武-ソフトバンク@メットライフドーム、11月1日
今年は無理かなあと思ってました、球場での野球観戦。
2ヶ月遅れで開幕し、無観客試合から少しずつ観客を入れた試合に移行していき、気づけば残り試合ももはや数試合という。全く何事もなかったわけではないけれど、全球団、無事シーズンを完走できそうです。本当に良かった。
西武沿線民というライオンズの試合観戦にはすこぶる恵まれた環境にいながら、残念、私はソフトバンクファンだ。気にしなければいいだけの話とは言え、沿線民のくせに相手方を応援するという何とも言えない気まずさから、ここ数年の観戦では神宮にハマスタ(交流戦ですね)、年によってはZOZOマリンまで遠征したりしてました。
とかいいつつ沿線民にはシーズンに数回、内野指定席がお得に手に入る日がありまして、そういう日を狙ってチケットを取っては年に一度はホーム席からしれっとライオンズの応援をしたりもしてました。だからライオンズの選手にも当然親近感ありまして、山川も森友哉も大好き、とりわけ守備の名手源田は大のお気に入り選手。チケットホルダーはライオンズのものとソフトバンクのものと二つ持っていて、そのつど使い分けてます。コウモリゆうな。
例年そんな感じで球場に足を運んでいたのですが、さすがに今年は無理かなと思っていました。ですがGoToキャンペーンを筆頭に人の移動が活発になってからもそれほど感染者は増えておらず、感染する条件ってどうやらかなり限られたものだぞということが薄々わかってきてからは、ああこれ最低限にポイントを絞って気をつけていれば大丈夫だなと思い始めました。
で観戦に踏み切る数日前。ソフトバンクの試合日程を見ていたら、おおメットライフドームでの試合がまだ残ってるよと、しかも最終戦だよと。慌ててチケット取りましたよね。ビジター席で堂々とソフトバンクを応援してやろうではないの。
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さて私が観戦したのは11月1日の試合。メットライフドームでは10月30日、31日とすでに試合が行われていまして、結果はそれぞれ3-4、2-11とソフトバンクが2勝、勝ち越しを決めております。
とくにこの前日、10月31日の試合というのがですね、ソフトバンク周東の連続盗塁記録がひとまず終結した日でして、かつソフトバンクが大勝したという。
こんな状況下、優勝もすでに決めているソフトバンクが翌日の3戦目に総力を注ぎ込むわけがありません。周東はさすがに休ませるよね。一軍に海野というルーキー捕手を帯同していることは知っていましたので(31日も途中交代してマスクかぶっています)、正捕手の甲斐が一日お休みというのもまあ想定内といえば想定内。ライオンズでは山川が31日からケガのため登録抹消で、これもまた仕方のないこと。
だけどね、この日森友哉までベンチスタート、そのまま出場なし、というのはさすがに想定外でした。不調なのは知ってたけどさ……。
チケットを取ったときには未来予測はできませんからね、仕方のないこととはいえね。
こういうことがありますから球場には早めに入るのがいいです。試合前の練習をのんびり眺めながら早めのお昼をいただく(この日はデーゲーム)のも球場観戦の楽しみの一つです。試合に出ない選手もグラウンドに出てトレーニングしています。おお、千賀も東浜も川島もいる。内野のほうから甲斐ものしのし外野にやってきました。栗原と釜元(たぶん)に混じり、川島と甲斐もライトでフライの捕球練習。みんな動きがいいなあ。川島ってなんであんなに動きが若々しいんだろ。周東は外野の端を扇形に往復ランニング。13日連続盗塁成功お疲れさまと心の中でエール。あ、打撃練習してるの柳田かな。打球が外野席にぽんぽん入る入る。見ていても気持ちがいいね。
そうそう野球選手ってテレビでの姿から想像するよりずっと体が大きくてごつい。川瀬ってもっと華奢だと思ってましたけど全くそんなことなかったです。周東もね。二人とも思っていたより大きくてつよそうでした(小学生の感想か)。
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当の試合は3‐1で西武の勝利。ソフトバンク先発の笠谷がまあストライク入らないのなんのって。5回投げて5四死球ですもん。よくこれで3点どまりに収まったよねという感じでした。つまりピンチは作りながらも要所要所で抑えてたんですね。今確認したら三振5つも取ってましたね。結果として可もなく不可もなく試合壊さずですけど、これ喜んでいいものやらどうなのやら。2番手に武田が出てきたのは思いがけない収穫。武田の度胸ある投げっぷり、好きなんです。塁にちょくちょくランナー出しつつも2イニング無失点。8回裏を投げた椎野もナイスピッチング、とにかくでかい。
この日のライオンズは先発で5回を投げた松本航を筆頭に全投手陣が素晴らしい出来。無四死球での投手リレー、なんら乱れなし。ソフトバンクは初回の立ち上がりからしか点が取れませんでした。開始数分で1点取ったのは効率的だったんですけどね、結局その1点どまり。それ以降流れが全く来ませんでした。8回の表に松田のいい当たりが平良のグラブにすっぽり収まったの、あれがすべてを象徴していました……。
負けとはいえ大負けしなかったので、うん、玄人好みの試合運びだったということで……。
思い返してみればこの日はホームランがひとつもなかったことも物足りなさの一つかも。テレビ観戦では全く気にならないのに、球場で観戦してると敵味方関係なしにホームランが見たくなるもの。最低一本は欲しかったなあ。盛り上がり方が断然変わってきますので。
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観戦するごとに試合展開も活躍する選手たちも全く違っていて、応援側のチームが大勝したり大敗したり、接戦取れたり取れなかったり、清々しい気持ちで帰れたり帰れなかったり、いつもいつもパーフェクトに楽しくなれるわけではないですけれど、悔しさ物足りなさも全部ひっくるめて球場観戦は楽しいもの。必ず何らかの収穫を記憶のお土産として帰ってこれます。
勝っても負けても、見てきたもの体験してきたものを誰かにしゃべりたくて形にしたくて仕方がなくなる、それがスポーツ観戦。最終戦恒例のビジターチーム一同、一列に並んでのご挨拶にありがとうの手を振りながら、今回も来てよかったなあとしみじみ喜びをかみしめました。
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