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師匠・柳亭市馬から習った『七段目』。~「玉屋噺の会」(落語協会特選会)に向けて~



7月の国立演芸場の寄席。

師匠からふと「お前は何で七段目をやらないんだ」と言われました。


その真意は分かりませんが、
「おや、じゃあ今度掛けようかしら」と。

この度、蔵出しすることに致しました。


師匠の『七段目』は飛び道具的によくウケる噺。
アタシの前座時代、まだ売れる前だった師匠は、ここぞという時には『七段目』をよく掛けていました。

『片棒』『掛け取り』『七段目』で今日の地位を築いたと言っても過言ではありません。あ、あと昭和歌謡も…。

『七段目』は芝居の真似をするシーンが見どころ。師匠のその場面は、まさに大歌舞伎!と言いたくなる様な、舞台いっぱいに芝居の世界が広がっていく『七段目』で、弟子として誇らしく思っていました。

その師匠の『七段目』は一朝師匠から。一朝師匠は、歌舞伎座で笛を吹いていらしたくらいですから、本格の『七段目』なのです。


ただ、習ってはみたものの、それを実際にやるとなると大変。


師匠は「相撲と芝居の噺は本当に好きな人間以外はやるべきでない」という考えなので、二つ目勉強会の合評会でも「お前なんかが芝居のネタをやるな!」と、よその弟子の二つ目に怒ったほど。

アタシは幸い芝居好きなので、二つ目になってすぐに『七段目』を習えたのですが…なにしろ途中で三味線が入るので、中々掛けられる所もなく、今日まで10回もできていないのではないかしら。


そんな蔵出しの『七段目』ですが…

能を習い始めてから、台詞の廻し方を教えて頂いたことで、落語にも活かせるようになったり、今までかすれてしまっていた低音域が出るようにもなりました。

その小さな変化もご覧頂けたら幸いです。


(2021.12.13 HPに投稿)
※テレビで紹介されていた、noteの編集機能やAI機能は使用しておりません。完全にオリジナルの投稿となります。

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今回は、これまで小さく開催して参りました各自主公演の1年の総括の会となります。
皆さま何卒応援の程、宜しくお願い申し上げます。

1月29日(土)「玉屋噺の会」第1回
開 演:18:30
入 場:チケットの方18:00/ご予約の方18:10/当日券18:15
会 場:池袋演芸場(自由席)
木戸銭:2200円(ご予約は当日会場にてお支払い)※当日券2500円
番 組:前座1席→柳勢『1席』『七段目』→仲入り→『景清』

<前売りチケット>
玉屋事務局:各自主公演会場にて前売りチケット販売中
チケットぴあ:前売りチケット当日引換券(Pコード509567)→こちら
池袋演芸場:1階窓口にて販売を開始致しました

<ご予約>
予約フォームはこちら(自動返信メールにて予約完了)
Peatixからのご予約はこちら

※落語協会特選会での自主公演となります

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<玉屋柳勢(たまやりゅうせい)とは>
落語協会の噺家。2020年真打に昇進。六代目 玉屋柳勢を襲名いたしました。
これまで師匠方から「直に」受け継いだ落語。それはアタシの財産です。
その楽しさと伝統をお伝えできたら嬉しいです。

落語会「噺の種」「玉屋噺の会」「ここだけの話」「ヒルラクゴ」「101らくご」を自主開催。



プロフィール詳細は公式HPのこちら




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