URBAN MOOD VOL.2 / DJ CHOCOBALL

東京都出身のVINYL ONLY DJ の"DJ CHOCOBALL"による2nd MIX CD『URBAN MOOD VOL.2』。

前作『URBAN MOOD』に続く、キャリアを積んだDJ CHOCOBALLによる良質なMIX CD。

前作のイメージを都会の日の入り〜夜明けとするならば、今作のイメージは"都市沿岸の夕焼け"、つまりジャケットの通りSUNSETだ。

序盤こそ夏の始まりを告げる鮮やかな楽曲が並ぶが、中盤に差し掛かると徐々に曲はメロウに、空と海は夕焼けに染まり、終盤にしっとりと切ない曲と共に暮れる空はひっそりと夏の終わりを告げる。

聴き始めの頃に青い空と夏の潮風のにおいを感じ、聴き終える頃には存在もしない一夏の思い出に浸ることができる、そんな一枚だ。

さて、彼の作品全てに言えることだが、特筆すべきはその丁寧な仕事だ。

職人気質な彼の作風と、ウォーミーで艶のあるアナログ盤の音質が見事にマッチし、耳に心に非常に心地良い一枚となっている。

まず、再生した瞬間アナログ盤でやってますという誇りと拘りが溢れ出てくる。

内容としては、楽曲の価値や知名度を問わず、DJ CHOCOBALL本人が良い、又は適していると判断した楽曲を贅沢に盛り込んだ印象を受ける。

前作よりも全体を通してのまとまりがあり、それでいて曲ごとのバリエーションはより豊かな印象を受ける。

そして各曲の良いところを知り尽くしている故に聴かせたいところをしっかりと聴かせ、全体の構成や流れも良いので途中でダレず、曲間の仕事も丁寧な上に、耳馴染みの良いミックスとマスタリングなので長時間流しても全く疲れない。

総じて、本当に夏の終わりの最後の最後、つまり今。いつかの夏を思い出し、その思い出に浸ることができる一枚だ。

週末のドライブに是非。

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