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女優 シェリー・デュヴァル

今日、ネットを立ち上げて最初に目に留まったのが、シェリー・デュヴァル逝去のニュースでした。
ニュースに記された75歳という年齢に驚いてしまいましたが、ジャック・ニコルソンが御年とって87歳、かくいう自分だって半世紀以上生きているわけで、シェリー・デュヴァルが75歳になっていても何の不思議もない。

シェリー・デュヴァル。
ファニーフェイスって、こういう人を言うんだろうなと思うような、キュートとブサイクの間をついている感じとでもいいましょうか、不思議な魅力の女優さんでした。「三人の女」や「アニーホール」、「ポパイ」エトセトラエトセトラ、色々な映画に出演しているけれども、わたしにとってのシェリー・デュヴァルといえば、やはり「シャイニング」のウェンディ。

それまで組んでいたロバート・アルトマン監督のテイク数の少ない撮影法から、一変、執拗にテイクを重ねていくキューブリック監督の、傍目からはパワハラじゃないかと思えるほどの、心身ともに追い込まれた状況下で撮影されたという絶叫シーンは、演技を超えて恐怖そのものなのではないかと。

何年前だったか、人気心理学者が自身のトークショーの番宣に精神疾患に苦しんでいたシェリーのインタビュー動画を使用したとでバッシングされたことがあります。
カメラに向かって、自分には助けが必要なんだと語る彼女の姿にかつての面影はなく、そんな姿を見せ物にしたと、心理学者はひどいバッシングを浴びたのでした。

それが、彼女の名前をニュースで見た最後だったかもしれません、今日の訃報に触れるまでは。
その後、彼女はどんなふうに暮らしていたのでしょう。
幸せな時間が流れていたと願いつつ、ご冥福をお祈りします。

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