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【薬学生向け】濃度依存と時間依存の話

濃度依存・時間依存とは

抗菌薬には1日に飲む量が同じでも、1日1回で飲むか、1日3回に分けるかで薬の効き目が変わってくる場合があります。
この場合、1日1回で服用する方がよい薬を濃度依存性
1日3回で服用する方がよい薬を時間依存性といいます。
例えると、弱いパンチを1日中浴びせ続けるか、強いパンチを1発食らわせるかの違いです。
どちらが効くかは薬剤の種類によります。
実際、レボフロキサシンはかつて「1回100mgを1日3回」だったが、現在では「1回500mgを1日1回」が一般的な用法・用量となっているのです。
これも、レボフロキサシンのようなニューキノロン系抗菌薬は濃度依存性であるとPK-PD理論に基づく研究で明らかにされたためです。

濃度依存性抗菌薬の例

・ニューキノロン系
・アミノグリコシド系
・リポペプチド系
・ポリペプチド系(1度の大量投与で副作用の危険が高まるため、1日2~3回)

時間依存性抗菌薬の例

・βラクタム系
・マクロライド系
・テトラサイクリン系
・グリコペプチド系

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