見出し画像

出雲大社へゆく①

出雲大社へゆくきっかけは不意に訪れました。

わたしの誕生月は3月です。
3月の1日(ついたち)は、いつもわたしにとって「始まりの日」でした。3月1日は心新たに始まります。
今年の1日は出雲大社から始めよう。とふと思ったのでした。出雲は日本の国の始まりで神秘的な印象がありました。
家族に
「なんか出雲へ行ってみたいんだ」と話しました。
「いいね。まま、もう好きなことしたらいいよ。」と快く喜んでくれて、とんとんすすみました。

わたしは出雲大社へゆくことは、出雲という土地の漠然とした憧れでした。ほぼ知識もなく大きな目的もありませんでした。

出雲大社はわたしの始まりの場所にしたく、
わたしがとても行きたい場所は倉敷の大原美術館でした。日本で初めて造られた西洋美術館です。

出雲から倉敷を結ぶ「特急やくも」があると知り、驚いて喜びました。嬉しくて、すぐにゆこうとわたしは動きはじめました。2月27日のことです。


3月1日。午前10時。特急やくも7号は小刻みに揺れつづけました。

わたしは目を瞑り、ときおり目を開けて窓からの景色を眺めました。山あいの川は日陰の寒さで、淡い霞がかかりとても美しかったです。

向かいに黄色い山陰線が停まりました。陽射しを浴びてとても強いパワーを感じました。


特急やくもを降りて、出雲市駅からバスで30分。

午後2時。出雲大社の勢溜の鳥居前に到着。

とても大きくて圧倒されました。

爽やかな風がふき、なだらかな山々(鶴山、八雲山、亀山)にかこまれた出雲大社。山々をを見上げながら
勢溜の鳥居をくぐります。
晴れて暖かい陽気。穏やかな風が吹いてました。
参拝の方は少なく、会話が聞こえないほど離れていました。

聞こえてくるのは、風の音。葉の舞う音。鳥の鳴く音。わたしの足音。のみ。

出雲大社の石畳や砂利はとても柔らかく、あまり音を感じません。足にとても優しいです。

勢溜の鳥居をくぐり、出逢うのは豊かなヤブツバキ(藪椿)

とても鮮やかな赤い椿でした。

ヤブツバキを眺めながら進むと、新たな鳥居が見えてきました。松の参道の鳥居です。

次に続きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?