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玉乃光ファンをつくるということに、真剣に向き合います。

未利用の蔵でのシークレットイベント

玉乃光には、今は使っていない東蔵と呼んでいる蔵があります。その東蔵の中に入ってもらって、玉乃光や京伝びとの想いを聞いてもらって、禅利を試飲してもらうイベントを行いました。10名ほどのお客様をお招きしての完全非公開イベントです。

東蔵は長い間有効に利用できていませんでしたが、もったいないので何とか有効に利用したいとずっと考えていました。ただ、建て替えるにはお金がかかりすぎるし、もっと優先的に設備投資したいことがたくさんあります。

いくらでもお金があれば、すぐにでも全部解決したいのですが、残念ながらそうはいきません。定番の売上が徐々に下がっていく中、新たな販売戦略がない限り、既存設備への設備投資を積極的に行うことは難しい。だから、まずは新たな販売戦略をしっかり立てた上で、未来にむけて動き出さないといけない。

京伝びとのラグジュアリーブランド禅利


特別な日の日本酒に力をいれる。

日本酒は今や、日常に飲むというよりは、特別な日に飲む需要が多くなっています。お土産やプレゼント、年末年始やお祝いなど。玉乃光のお酒は年配の方が日常に飲むお酒として人気がありますが、10年先を見据えたとき、その需要は確実に減っていきます。そのため、特別な日に飲んでもらうお酒にも力を入れる必要があります。

では、特別なお酒とはどんなお酒なのか。それは思い入れのあるお酒です。ファンと言ってもいいですね。美味しいとか、原料がいいとか、製造にこだわってるとか、安いとかではファンになりません。もっと情緒的な理由で思い入れを抱いてもらえます。

それは、意外に小さなことかもしれません。例えば、本社に訪れたときに笑顔で挨拶してくれたとか、SNSで丁寧なコメントをしてくれたとか、自分の地元でふるさと愛があるとか、造り手から直接想いを聞いたことがあるとか、実際に苦労している現場を目の当たりにしたことあるとか、酒蔵の描く未来に共感するとか。従業員と仲良くなったとか。手造りから愛を感じるとか。もちろん、クオリティが高いことは大前提です。

酒蔵だからこそ伝えられることがある。

そんな中、東蔵だからこそ伝えられることがあります。昔、酒造りをしていた痕跡から想像が膨らみます。使っていないタンクからは酒蔵の哀愁が感じられます。古井戸からは水の力を感じます。今は使っていない設備から歴史を感じます。壁の張り紙や落書きから当時働いていた人の生活感を感じます。蔵人さんたちが寝泊りしていた部屋からは当時の蔵人の想いが感じられます。

東蔵に来てもらって、玉乃光の歴史と想いを感じてもらえれば、きっと玉乃光のことを好きになってもらえると思うんですよね。酒造りの工程を見学するのではないし、商品の案内をされるわけでもありません。酒造りの歴史に触れてもらい、現在の酒蔵を五感で感じてもらい、お客さんと共に未来をつくるんです。

ただ、東蔵はあまりに古いので、安全・衛生面で課題があります。そこはきちんと対応する必要があります。そこにきちんと対応することは大前提として、東蔵を玉乃光ファンを作るための施設として蘇らせたいと思います。それは、歴史資料館みたいになってはいけないし、きれいにリニューアルしてもいけません。お客さんが玉乃光を五感で感じられ、思い入れを抱いてもらえるような施設にしたい。

まだまだ答えは見つかっていませんが、玉乃光ファンを作るということに対して、真剣に向き合っていきたいと心に誓いました。



【運営会社】
■玉乃光酒造 https://www.tamanohikari.co.jp
■京伝びと http://kyodenbito.co.jp/

【ブランド】
■禅利 https://www.zenrikyoto.com/
■叶芽 https://kaname.salon/

【玉乃光酒造 第14代蔵元 羽場洋介】
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