人の人生のように移り変わる日本酒。人の人生に寄り添う日本酒。
日本酒が時間と共に、味が変化していくことはご存知でしょうか?
色の変化、舌触りや熟成感。
まるで人の人生のように、時間が経過していく度に、見た目や内面が変化していきます。
たとえば、できたてのお酒は、若々しく元気でフレッシュな味わいです。
少し経つと香りも落ち着いてきて、もっと時間が経過すると、歳を経た熟成感のある味わいになっていきます。
もちろん、人の人生がそれぞれ違うように、各日本酒によって、変化の仕方も千差万別。
ちなみに、玉乃光のお酒は熟成感があります。時間が経つと角がとれて丸みを帯びた優しい味わいになっていきます。みなさん、熟成感のある味わいはお好きでしょうか?
歳を経たお酒を劣化したと思う人がいれば、そこに魅力を感じる人もいる。
逆に、若々しいお酒が好きな人もいれば、物足りないと思う人もいる。
加えて、日本酒を呑むシチュエーションによっても、求める味わいが変わってきます。
今日は会社で怒られて落ち込んでいるから、優しく包み込んでくれるような味わいがいい。
今日はとても嬉しいことがあったから、明るく若々しい味わいで喜びを噛み締めたい。
頑張らなくてはいけないときだから、熱く情熱的な味わいで背中を押してほしい。
日本酒自身が、人のような人生を歩んでいるからこそ、それぞれの人の人生にも深く寄り添うお酒になっていくのです。
そんな日本酒の人生を大切に味わってもらいたいから
われわれ玉乃光は、そんな人生の物語と共に歩む日本酒を世の中に届けたいと思っています。
日本酒の味自体は、われわれ酒蔵が良いものを作っている自信があります。
でも、日本酒を飲んだ思い出は、人によって違うもの。
そんな大切な思い出を、ひとりひとりが作っていくものです。
どんな人とどんな話をしたいか。
今どんな気持ちで、どんな気持ちになりたいか。
そんな人生の一場面一場面を大切に感じるために、日本酒を味わってほしい。
「とりあえずビール」という言葉がありますが、日本酒は「とりあえず」飲むものにしたくありません。
「今日だからこそ」日本酒が良い。
日本酒がそんな位置づけとして広がる未来を、日本酒業界全員で作っていけたらいいなと思います。
来年のアンテナショップに向けて
現在も、来年のアンテナショップに向けて、準備を進めています。
ここまで書いてきたような日本酒の人生を知ってほしい。
そのきっかけとして、先日できたての生酒をそのまま保存できる2Lサイズの耐圧タンクを作ってアンテナショップに置けないかという話をしてきました。
できたての状態のお酒はアルコールと共に発生した炭素ガスがまだ残っており、できたて独特のガス感を感じることができます。
しかし、ガス感は密閉されていないと自然と抜けていってしまうので、一般的な流通で届けるのはなかなか難しい。
そんなできたてのお酒特有のガス感と若々しさを、簡単にアンテナショップで楽しんでもらいたい。
また、逆に熟成感も楽しんでもらいたい。
そこで、燗酒にはとことんこだわっていきたい。
日本酒は温めても美味しく飲める世界でも珍しいお酒です。
酒器は窯元と共同開発した熱燗に適したおちょこや、ぐい呑、盃をそろえます。温度帯による味わいや香りの違いを感じてもらいたい。どんな気分の時にどんな温度で飲むのが心地よいのか、自分だけの楽しみを見つけてもらいたい。
日本酒自身の人生を知ってもらって、かつ人々の人生に寄り添う日本酒を広めていけるきっかけになればと思っています。
とはいえ、これはあくまでも、こんなことやってみたいなという草案段階。色々と試行錯誤しています。何かいいアイデアがあったら是非メッセージください!
とにかく、熱い想いを胸に構想を練り続けているので、素敵なアンテナショップをお届けできると思っています。
われわれのアンテンショップが、皆さまの人生の物語の大切な一部となりますように。
いい酒は、いい時間を、造る。
玉乃光酒造
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