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新卒採用。伝統を守ることと、新たなチャレンジをすること。

先日、来年の4月入社の新卒社員の面接を終えました。

玉乃光は、長らく新卒採用をしていなかったので、新卒生が入社するのは約10数年ぶり。

しばらくの間、他の酒蔵で働いていたなど即戦力になるような方を採用していました。

知識や経験がある方を採用すると、効率が良く、無駄もなくなる。

ただ、やはり新しいことにどんどん取り組んでいくためには、新卒生のフレッシュな感性を取り入れる必要があると思ったのです。

そして、長らく行っていなかった、新卒採用を再開することにしました。


今の時代にあった感性を取り入れる

創業されてから350年、時代はどんどんと変わってきました。350年前がどんなだったか、私には知る由もありませんが笑

そんな中、酒粕ブランドを立ち上げ、アンテナショップをオープン、そしてこれからも新しい試みをしていこうとしている今。

時代に合わせた変化を遂げるには、ときに知識や過去の経験は固定概念として邪魔になってしまうこともあります。

伝統を守ることはもちろん大切なことではありますが、伝統を守ろうとする想いが強いが故に、「変わってはいけない」と決めつけてしまったりします。

そうなると、組織の中で化学反応が起きづらく、なかなか新しいものが生まれにくい。

そこに新しい風を吹かせてくれるのが、今の時代の感性を持った若い人たちだと思うんです。

もちろん、知識や技術など指導に時間を割く必要が出てきますが、

われわれがまず期待していることは、若い人たちならではの感性で、気づきや、新しいことに取り組むきっかけを与えてくれること。

闇雲に時代に寄せていくのではなく、伝統を守りながら良い変化をしていくためにも、今の玉乃光には新卒社員を採用して、新しい感性を提供してもらいたいと考えました。


新しい考えを、まずは受け入れること

そういった理由で、来年からの新卒生の入社を楽しみにしているのですが、久しぶりに新卒社員を採用する上で、特に気をつけなければならないこともあります。

それは、新しい感性を異物として、自然と排除しようとしてしまうことです。

そこに悪気がなくても、「今まで継続してきたことをやり続けることが正しい」ということが常識として浸透してしまって、それ以外の考えがプレッシャーに感じてしまうのです。

せっかくの若い人の感性を始めから否定してしまうと、新卒を採用した意味がありません。

そうならないためにも、受け入れる側が、今持っている常識が必ずしも正しいわけではないということを認識する必要があります。

新しい考えや異なる文化を拒否しない、
分からないものに対峙しても怖がらない、
違った考えに興味をもつ。

そういったことを、既存社員内で改めて認識して、新卒生が入ってくるまでに受け入れ体制を作っておきたいと思います。

ただ誤解してほしくないのは、伝統産業において、これまで大切にしてきたことを守り続けるというマインドは無くてはならないもの。

そのためには、長く歴史と伝統を守り続けてきた既存社員の感性も今後も大切にしていかなければなりません。

そう、温故知新。

新卒社員、既存社員が互いにリスペクトの気持ちを持って、両面の文化・感性を尊重しながら、併走しながら、新しいことに取り組んでいけたらいいなと思っています。

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