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50年前を彷彿とさせる「楽」快速急行の旅

近鉄奈良線に1月23日(日)、2往復の臨時快速急行が運行されました。奈良線には終日「快速急行」そのものは走っているのですが、今回の“臨時”はちょっと違う。

違いは、
・使用車両が団体専用車両「楽」で、企画旅行商品としての運行であること
・運行区間が大阪上本町ー近鉄奈良間(大阪難波には入らない)こと
・途中の駅での乗降ができないこと
が主な違いとなります。

今年(2022年)は元旦の深夜、つまり終夜運転の話題の1つとして大阪難波ー近鉄奈良間の臨時快速急行として突如設定されたのですが、これがなかなかの大賑わいとなったことから、今回はツアー型の旅行商品としての対応となったもようです。

発売券種は2種類で、座席指定の展望席(最前列と最後列各1列)とそれ以外で、後者は車両のみ指定(1号車~4号車)となっており、その車両内での着席は自由となっていました。

今回は1便(大阪上本町午前発)に乗りました。

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7番線の「貸切」がその列車。発車10分前の時点で、すでに「楽」は入線していました。

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ヘッドマークもこの日限定のものらしいです。日付が入っていました。

「楽」はほぼ全席が高床式となっていて、窓ガラスも観光特急「しまかぜ」に負けず劣らず大きいのですが、この日は生憎ながらの曇天。それでもゆったり並べられた転換クロスシートと大きなテーブルを前にした空間は、やはりいつもの奈良線の旅とは違う感覚が楽しめました。

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瓢箪山から石切までに眺められる大阪平野も、車内の照明が醸す雰囲気もあってひと味違う光景に。

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生駒トンネルもグイグイ加速して奈良県内に入ります。

トンネルを抜けると生駒も学園前もスルーッと通過。途中で停車したのは鶴橋と大和西大寺だけ。大阪上本町→近鉄奈良間32分という所要時間は、臨時列車とは思えない駿足でありました。

今から50年ほど前、近鉄奈良線に昔から走っていた料金不要の「特急」と呼ばれていた列車に停車駅を追加して「快速急行」に置き換えたのが歴史の始まりなのですが、まさに置換え前の「特急」の停車駅が上本町・鶴橋・大和西大寺・奈良だったそうなのです(自分は当時、まだこの世にいませんでした)。そう思うと、その意味でも今回の”臨時”快速急行は、なかなか思い切った列車だなあと感じました。

前述したとおり天候は今ひとつでしたが、通い慣れた近鉄奈良線のまたちょっと違った乗り方が楽しめて、よい休日のひとときとなりました。

それでは次回の投稿まで、ごきげんよう。

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