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はみ出すどころじゃなくなったので通過している武蔵白石駅

JR鶴見線を行脚するときに、けっこうパターンが限られてしまう理由にあるのが、朝夕しか運行のない大川発着の列車をどうするかという問題。

鶴見線大川駅の時刻表(2024年3月改正)

平日で朝4本に夕方5本、土休日だと朝2本に夕方1本という割り切りよう。
乗りたいとなると1つ手前の駅となるのが安善駅となるので、それなりの距離と時間をかけることになります。
ただ、電車に実際に乗ってみるとわかるのですが、安善駅を出発した電車は少し走ると隣の駅のそばをかすめるようにしてポイントをガタガタ渡ってゆき、ゆっくりした速度で大川駅に到着します。

かすめた駅は武蔵白石駅。実はこの駅、路線の設定上は大川へ向かう支線の分岐駅としての地位を保っています。

長らくの間、鶴見線は戦前由来の旧型電車を使って運行を続けてきたのですが、車両の老朽化もあって世代交代を進めるにあたり、新型(とはいっても当時は他線の電車の移動によるもの)の電車を持ち込むことになりました。
ところが、武蔵白石から分岐していた大川へ向かう路線は急曲線の途上にホームを設けていたため、他線で走っている大型の電車が通ることができない問題がありました。そこで大川発着の電車も他線と同様に鶴見発着とする代わり、武蔵白石のホームを廃止して通過するようにすることで大型の電車が走れるようになったという経緯があります。

そこからさらに時代は進んで令和の代に再び世代交代の波が鶴見線にやって来ました。こんどは鶴見線専用の新型車両の導入となり、他線では多数派となっている広幅型の車体ではない、独自のスタイルを持った別仕立ての車両が走るようになっています。

沿線周辺には路線バスも走っていますし、武蔵白石駅と大川駅は1kmほどの距離なので、つなぎ方次第では片道を徒歩でつなぐという楽しみ方もできそうです。

鶴見線は当noteのマガジン「百線一抄」でもとりあげています。ちょっと投稿が滞っていますが、そろそろ続きを出すことができそうなので、ここにこそっと紹介を。

それでは次回の投稿まで、ごきげんよう。

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