見出し画像

京都で乗り換える


「乗り換える」をお題として数日投稿しています。
今回は大阪・神戸三宮と進んだので、「京都駅」について述べてみます。
京都……と一括りにするには駅が散らばりすぎる特徴がある一方で、
あえて「京都駅」という1つの場所を捉えるだけでも
話題にできると考えました。

京都駅はJR京都駅に東海道新幹線、東海道本線、山陰本線(嵯峨野線)、奈良線が入るだけでなく、東側へは特急「サンダーバード」を筆頭とした
湖西線の各列車が、西側へは特急「スーパーはくと」や
関空特急「はるか」を中心に中長距離を走る特急列車の始終着駅としての
役割を果たします。
南西側には近鉄京都線の京都駅が新幹線ホームの北部に隣接し、
ホームを離れると間もなく新幹線の高架下をくぐって南を目指します。
京都市営地下鉄烏丸線の京都駅はJR京都駅の東側地下に位置しています。

まとめると、東西に横たわるJR京都駅にうまくはまり込むかのように、
近鉄と地下鉄の駅があるように見えるかと思います。

ところが、カギを握るのはその「JR京都駅の大きさ」。
国鉄時代、京都駅は「日本一長いホームを持つ駅」として有名で、
烏丸口にある駅舎に直結するホームは端から端まで500mを優に超える
長さを誇っていました。JRとなった現在は西側に関空特急「はるか」が
発着する30番のりばが造られたり、山陰本線ののりばを再構築して
31番から33番のりばとしたために“1本の長いホーム”では
なくなったのですが、残りの部分は0番のりばとして現在も健在で、
12両編成の特急「サンダーバード」が充分停車できるだけの
長さを保っています。
さらに、南側(八条口)には東海道新幹線のホームがあり、
これは16両編成の新幹線電車が停車する駅となりますから、
おのずと長さは400mを超えることになります。
結果として、JR京都駅の大きさは東西500mほどあることが
基準となるわけです。

そしてその北西端にあるのが山陰本線の頭端型ホーム(地図の紫枠)。
山陰本線のホームの南側には東海道本線の複々線や留置線などを隔てて
近鉄京都駅がほぼ同じ位置にあります(地図のピンク枠)。
一方で新幹線ホーム(地図のオレンジ枠)の東側に隣接して存在するのが
JR奈良線の8番から10番のりば(地図の茶色枠)で、
こちらも山陰本線と同様で、頭端型になっています。
最後に、青色枠の部分は東海道本線・湖西線ホーム、
東側の南北にのびる緑色の枠は地下鉄烏丸線の京都駅です。

ではここで、列車の長さをあてはめていきます。
まず新幹線は16両編成400m。山陰本線と奈良線はともに最大8両編成の
電車が走るので、長さはいずれも160m。しかもホームは頭端型のため、
その分だけ駅の長さは当然ながら長くなります。
しかもこの両線のホームの端は京都駅そのものの両端、
つまり500m離れた両端から160m詰める計算となるので、
山陰本線と奈良線との乗り換えは、駅こそ同じ京都駅ではあるのですが、
最短距離で考えても300m以上は歩くことになります。
これはそのまま山陰本線から地下鉄烏丸線や新幹線に乗り換える場合の
所要時間にも反映され、他の線から乗り換える場合と比べて
3~5分余計にかかるように案内されています。
ちなみに奈良線と新幹線の乗り換えは、要領よく動くことができれば
最短で3分ほどの乗り換えが可能です。

想像よりも距離の隔たりを実感させられる分、
上手に乗り換えができるようにしたい駅のひとつかと思います。

最後に、地下鉄烏丸線で京都駅以北から近鉄京都線に乗り換えたい場合。
京都駅の店舗で買いものがしたい、何が何でも始発駅から着席したい、
という明確な理由がない限り、京都駅で乗り換えるのではなく、
さらに南の竹田駅で乗り換える方が何かと楽です。
生憎ながら竹田駅には特急が停まりませんが、さらに2駅南の丹波橋には
「しまかぜ」を含むすべての特急が停車する上に、
同じホームで待っていればよいというわかりやすさも加わります。
丹波橋駅は京阪電車の乗り換え駅でもあります。
京都市内の移動に上手く活用したいところですね。

では次回の投稿まで、ごきげんよう。

2020-06-20(sat)/たまなび倶楽部主宰

サポートをお願いいたします。いただいたサポートはたまなび倶楽部の運営費として活用いたします。