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時刻表使い分け―いろいろある“読みもの”

間もなく7月を迎えます。
世間の動きも少しずつ日常を取りもどしつつあるなかで、
繰り延べにしてきた旅の計画を改めて練り始めた人もいるかと思います。

昨今は何でもインターネットやアプリでカタが付くご時世となりましたが、
何だかんだ言っても根強いのが「時刻表」の存在。

毎月20日頃(月や地域によっては25日頃の場合も)に新刊が店頭にならぶ時刻表ですが、
標準的なB5版サイズのものでも写真の通り2種類あり、
時期によってはB6版(標準サイズの半分)のものも並ぶことがある。

どれを使えばよいのか?ということですが、
結論から言ってしまえば、「どれでも使えれば問題ない」となります。
ただ、それではあっけなさ過ぎるので、せっかくですから誌面の一部を引き合いに出して、
それぞれの違いをご紹介したいと思います。
今回用意したのは2020年2月に刊行された、JTBパブリッシングの「JTB時刻表2020年3月号」と「JTB小さな時刻表2020年春号」、交通新聞社の「JR時刻表2020年3月号」の3冊です。
これ以外にも「JTB大きな時刻表」など、様々な内容のものがありますが、筆者の手元にあるのがこの3冊なので、他のものに興味がある方は各自でお調べ下さい。

さて、まずは同じ大きさの2誌、「JTB時刻表2020年3月号」と「JR時刻表2020年3月号」です。
ページ数はほぼ同じ、重さは1kg弱。
外見での大きな違いはJTB版が白黒印刷のページが大半であるのに対して、JR版はピンクや薄緑など、色紙のページがある点。
中身ではJTB版が同じく白黒印刷が中心で、JR版はJR線の特急列車や新幹線のページで2色刷になっているのが特徴といえます。

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双方を並べるとよくわかるのですが、JTB版の方が文字を大きくとってあり、読みやすく作られています。

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他方でJR版は文字が小さい分、
1ページあたりの情報量は多くなることになります。

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高速バスはJTB版では夜行便とそれ以外でページを分けていますが、
JR版では地域ごとに混在させています。

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上がJTB版、下がJR版です。
新宿―博多間という最長区間を走る「はかた号」の部分を並べてみましたが、載っている情報が少し異なりますね。

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運賃表や営業案内もそれぞれの個性が出ています(上:JTB,下:JR)。
他にも違いがあるのですが、馴染みのものを使い続ければ結局、
慣れてきます。

どちらかといえば、国鉄時代から時刻表に親しんでいる人はJTB版を、
駅でもよく時刻表を見る機会が多い人はJR版を買い求める傾向が
強いように思えます。

それでは、同じJTBパブリッシングから出ている
大きさ違いの2誌にも触れておきましょう。

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「小さな時刻表」はB5サイズのJTB時刻表をそのままB6サイズに
縮小したものと考えて下さい。
実際に並べてみると、ページ数も載っている情報もほとんど同じです。
違うのは国際線の扱いや特集の内容、広告などとわずかです。

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小さい文字で読み取るのが負担でなければ、
大きさが小さい分だけ嵩張らない「小さな時刻表」は
持ち歩きにも便利なので、よく列車に乗る方にはおすすめです。

ここ数年は特集記事の内容も豪華になってきて、
お題通り「読みもの」としても楽しめるようになってきました。
ただ、「ツウ」はやはり本文(時刻表本体)を
“読んで”楽しんでほしいところ。
あちこちのページでいろいろな発見があるかもしれません。

では次回の投稿まで、ごきげんよう。

2020-06-29(mon)/たまなび倶楽部主宰

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