見出し画像

地名の交ぜ書きについて考える

駅名あるあるな話題をひとつ。

基本、国内にある駅名というのは大多数が漢字で書けるものであって、外来語がベースの場合は止むなくカタカナが使われたり、略称がアルファベットなのでそれに合わせてアルファベットを採用するところがいくつかある……そんな感じであろうかと思います。

そんななかで、駅名をひらがなで書くところに目を付けてみると、概ね3つのパターンに分けることができそうです。

<1>そもそも所在している地名がひらがな

福島県いわき市にあるいわき駅(常磐線)、宮崎県えびの市にあるえびの駅(吉都線)、つくばエクスプレス(TX)のつくば駅などがこれにあたります。

<2>近接する施設名がひらがな

岩手県のほっとゆだ駅(北上線)や東急東横線と直通する横浜高速線のみなとみらい駅、東武宇都宮線のおもちゃのまち駅などがこれにあたります。

<3>漢字の地名があるものの、ひらがなの方が通りがよいと考えられる

地下鉄には結構あるパターンで、平易なものであれば札幌市のさっぽろ駅、新さっぽろ駅やOsaka Metro御堂筋線のなんば駅、あびこ駅など(これらは正式名称は漢字なのですが、案内はひらがなで行われている)、漢字が難しいものとしては名古屋市のいりなか駅(所在地名は杁中)や東京都中央区の勝どき駅(勝鬨橋に由来)、漢字は平易だけれど読むのが難しいと思われる例としてはOsaka Metro御堂筋線のなかもず駅(中百舌鳥、これも正式名称としては存在)、札幌市のすすきの(漢字だと薄野)などがあてはまるかと思います。

地下鉄以外にもこのケースはいろいろあって、表題にupしたのの岳駅は宮城県の気仙沼線にある駅なのですが、「のの岳」を漢字で書くと「箟岳」となるそうで、なるほど難読だ……と思わず膝を叩いています。他にも、福岡県の鹿児島本線にあるししぶ駅は「鹿部」でこちらはパッとは読みにくいパターン、井原鉄道にあるいずえ駅は岡山県井原市下出部町に所在し、いずえは漢字で書くと「出部」となるそうで、こちらは読みにくいというより馴染みがないと読めないレベルのような気がします。

ちなみに、沖縄のモノレール「ゆいレール」の新たな終着駅となったてだこ浦西駅の「てだこ」は所在地である浦添市と関わりがある語句で、かいつまんでいうと“太陽の子”という意味を持つそうです。地名そのものではないのですが、土地ゆかりの言葉が乗っかるものもあるという発見がありました。

ざっとこれだけ見てもいろいろ由来があるものだなあと感心できる話題として、今回は取り上げてみました。

それでは次回の投稿まで、ごきげんよう。

サポートをお願いいたします。いただいたサポートはたまなび倶楽部の運営費として活用いたします。