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10年前と現在との類似点

表題の写真。
10年前の今ごろであれば、どこの電車にも掲示されていた「節電中」のステッカー。
チーム6%とか計画停電とか、記憶に新しいという方もいらっしゃるかと思います。

そして今。

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電車の中で掲示されているのは「抗ウイルス抗菌処置済」のステッカー。
違いがあるとすれば、節電は供給元が電力会社ということもあって、機器類の電源off時間を拡大することが中心だからか、われわれ乗客がどうのこうのすることはあまりなかった。
エスカレーターが止まっているから階段を使うとか、照明が消えているから車内で本が読めないとか(当時はスマートフォンなんていう高度な文明機器はなく、画面の小っちゃいケータイ電話やミュージックプレイヤーが車内での手持ち機器の主流だった)程度のことで、利用者全員に大層な我慢を強いる場面は少なかった。

翻って現代はというと、マスク常時着用、会話の抑制、適度な換気、体調不良時の利用自粛などと、個人に求める要件が数多にのぼる。しかもごく少数が、そう、ホントごく少数が、ことごとくこれを守らないか、厳守を周囲にまで強く求める。どちらも自分らが正義だと思っているから、どうしようもない。こちらは何と言われようと命懸けなのである。
強烈な向きであえて挙げれば、列車内の窓という窓をことごとく全部開けて回る(もち全開。雨が降ろうが槍が降ろうが餅が降ろうが関係ない)とか、小声の会話に目くじら立てながらも自分の手元の端末からはラインの着信音がカンカラカンカラ最大音量で垂れ流され、その度に画面を見る当人は顎マスクという体たらく。こちらとしてはまさにマスクの奥で開いた口が塞がらない、そんな感じ。

現代から10年後、こういったご時世をいい意味で振り返ることができる世相になっていることを、ひとり静かにねがっております。

それでは次回の投稿まで、ごきげんよう。

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