数学の成績を上げるための全体像〜生徒からよく聞かれる質問3選にも回答!~
自分が持っている数学の成績を上げるためのノウハウを全力で書きました!
今回の記事では、数学の成績を上げる方法について全体像を説明していきます。
今後の数学カテゴリの記事では更に具体的にどのように進めればいいのか、この単元の学習はどうしたらいいのか等を、 大学受験塾講師歴5年超え、数学指導のプロが生徒からよくある悩みにも言及しつつ書いていきたいと思います!
数学の勉強を教えて欲しい! 数学の成績を私が上げるためには具体的にどうすればいい?
数学に関する悩みやテスト対策、受験数学対策を上のリンクから実施していますので、気になる方は是非見てみてくださいね!
数学は好きですか?得意ですか?
皆さん、数学に対してどんなイメージを持っていますか?
私は大手大学受験予備校で5年間講師をしていて、正直そもそも数学が好きじゃないし、得意でもない生徒を沢山見てきました。
そんな生徒でも数学の成績を上げるための方法はありますし、好きになってどんどんのめり込むことが出来るようになった生徒を多く手がけてきました。
数学中毒になるくらい好きになってしまえばあなたは勝ったも同然です。
数学中毒って?と思った方はこちらの記事も併せてご覧ください。
今回の記事の対象者
・数学がなかなか出来ない生徒
・数学を好きになれない生徒
どうしたら数学が出来るようになるのかの全体像を話していきます。
自分のレベルを認識し、すべきことを確認しよう
まず、こちらの図をご覧ください。
大学受験の数学の難易度は大まかに3つに分かれると考えています。
レベル1:共通テスト30点
1つ目は大学入学共通テストで30点程度取れる実力があるかどうか。
これは定期テストに換算すると、高校の偏差値にも依存しますが、偏差値50程度の高校でとりあえず試験ではある程度の得点が取れることになるくらいの実力だと思います。
レベル2:共通テスト30点~70点
2つ目は、共通テストで30〜70点程度取れる実力があるかどうか。
これは私立大学の入試で換算すると、日東駒専レベルからMARCHレベルの大学、国公立なら地方は解けそうなレベルで、首都圏の国公立は解説を見ればなんとなく理解出来るレベルの実力があると思います。
このレベルを完璧にすると、一部の上位大学を除けば数学の問題で困ることはあまりなくなるレベルになると思います。
レベル3:旧帝・早慶・医学部レベル
3つ目は、旧帝国大学、早慶、医学部レベルの問題も考えたり解説を読めばなんとなく理解出来る程度のレベルを指します。
このレベルに到達する人で数学が出来ないという人はほぼいないかなぁと感じます。
どのレベルを対象として説明していくの?
これはブログの冒頭にも書いている通り、「数学が不得意・好きではない」という方向けに、どのように勉強すればいいかを紹介していきます。
つまり、「数学レベル別やることチャート」だと、レベル1,2の人に向けて説明することとなります。
よってこの生徒たちに対象を絞って説明していきます。
レベル1の生徒に向けて
まずはレベル1
「定期試験もなんとかこなせるかどうか、共通テストも30点以下」
の生徒に向けてどうすれば数学のレベルが一段階上に行けるのかを説明していきます。
このレベルの生徒が意識してほしいことは2つあります。
①公式の暗記
②公式の理解・運用
それぞれについて具体的に説明していきます。
①公式の暗記
まずは、学校の授業に出てくるような簡単な問題を解くために、出てくる公式を暗記することから始めてください!
単純に単語の暗記のように100回とか書き出せばいいの?
そうではないです。
単純に書き出し続けるだけでは忘れてしまいます。
教科書の例題に出てくるような簡単な問題を解くときに、完璧に覚えきるまでは 「毎回公式を書いてから解き始める」ことを意識してください。
この段階では学校の教科書の例題レベルを既に習った分野もしくは予習していく分野に関して解けば十分です。
教科書でなくても、教科書の例題相当レベルの超簡単な参考書でも構わないです。
とにかく簡単な問題を解くときに毎回覚えるまで公式を書いて、公式を覚えることに尽力してください。
②公式の理解・運用
①の公式の暗記と同時並行して欲しいことが②公式の理解・運用です。
先ほど教科書の例題レベルを既に習ったもしくは予習していく分野について公式を毎回解くたびに書いて覚えると伝えました。
同時に
「この問題はこの公式・定理を当てはめれば解けるのか!」
という理解を行うようにしてください!
レベル1の段階で、公式の証明をしてみよう!とか、定理の証明をしよう!とかは全く考えなくていいです。
正直難しすぎて精神的にも持たないし教科書の例題レベルの知識で理解できるような難易度ではないと思います。
もちろん使う公式の導出や証明は出来たほうがいいですが、レベル1の段階では必要なことではありません。
それよりもとにかく
「解くたびに公式を書き出して覚える」
「この問題はこの公式・定理を使えば解けるのか」
という暗記・理解が大切です!
是非この方針でレベル1の学習を進めていって下さい!
レベル2に向かう生徒に向けて【最重要項目!】
大学受験数学においては、このレベル2が最も重要でこれさえ軌道に乗れば数学が好きにも得意にもなるポテンシャルを秘めています。
それくらい重要なレベルの説明をしますので是非勉強の参考にしてみてください!
このレベルに挑戦する生徒は以下の2点を意識して勉強してください。
①解法の暗記(最重要項目)
②解法の組み合わせ
特に①の解法の暗記は受験数学で最も大事な考え方になります。
①解法の暗記(ここだけでも見て)
学校の定期テストではそれなりに点数が取れて、各単元の教科書例題レベルは公式を理解しているから解ける。 でもなぜか既に習った単元や予習した分野の模試レベルの問題が出されると解けなくなる。
このような生徒に足りないものは「解法の暗記」です。
数学は論理的思考力が大切なんでしょ?
それは間違いないですが、そもそもの知識がないと論理的思考力も鍛えられないし初見の問題を解けるわけがありません。
じゃーどうすればいいの?
結論としては、数学ⅠA・ⅡB・ⅢC各単元ごとに1冊ずつレベル2相当までの問題が載っている問題集を完璧に仕上げること。
これをやる前と仕上がった後では数学に関して見える景色が全く変わります。
騙されたと思ってやってみてください。
本当に数学が楽しい・得意に切り替わるターニングポイントになると思いますよ!
1冊仕上げるのにこちらの記事が参考になると思います!
参考書を1冊完璧にするってどの位の事?
参考書に掲載されている問題を見て3分以内に 「この問題のポイントは~~で、この公式を使って、~~に注意して変形すると答えが出せる!」
と即答出来るようなレベルです。
例えば、以下の問題を考えてみます。
この問題を見た時に何を考えますか?
手を動かさずに3分以内に方針が立ちますか?
思い描いてほしいことは以下の点になります。
頭の中での思考はこんな感じです。
このような思考が出来ればあとは平方完成をスムーズに行う訓練をすれば解けるようになります!
実際にこの考え方で問題は解けてしまいます。
このように、そもそもxについて降べきの順に出来なかったり、平方完成するという思考回路がないとほぼ解くことが不可能になってしまいます。
上記のようないわゆる基礎~標準レベルの問題を大体このように流れを理解して頭に入れてほしいということです。
では実際に参考書を用いてどのような計画を立てて勉強するとこのような状態になれるのか紹介します。
ざっくりした内容はこちらの記事でも紹介しているので参考にしてみてください。
具体例を用いて説明すると、「青チャートを1冊頭に入れる」ことを考えてプランを組んでみます。
参考書を解くときの具体例を図解するとこんな感じです!解くときの参考にしてください!
以下のような進め方が参考になると思います。
平日は1日6例題解いて進める、見るだけ復習も何度も行う
「参考書を解くときの具体例」に従って、問題を6例題解く。
その日の寝る前に、その日解いた問題を見て、瞬間的に解法・ポイントが浮かぶか確認
浮かべば〇印、ダメなら×印を記載
次の日の朝、昨夜の問題を見るだけ復習。同様に行う。
3日後、見るだけ復習。同様に行う。
土日は完全復習日、平日やった30例題の復習をこなす。〇印は見て復習、×印は解いて復習を行う。
定期的に見るだけ復習は行い続ける。1カ月後に×印をまとめて解く時間を作る。
上記に書いてあることを行うだけで1例題を2回解いて復習し、理解をした状態で見て復習を3回し、計5回同じ問題を見て解法を整理することが出来ます。
どの参考書にも言えますが、解法暗記の段階では基本的に例題だけ完璧にすれば十分です!
これは青チャートを用いて説明しましたが他の参考書でも同様に考えることが出来ます。
平日は1時間半、土日は3時間程時間を取れれば青チャート1冊を3か月で修了することが出来るプランです。
網羅系で挫折する人が多いと言われる参考書でさえ、この通りに実践すると完璧に頭に入る上に受験数学で苦しむことがないレベルまで到達できます。
この参考書はどうなの? 私のスケジュールならどう進めればいい?
不安は是非タマモに相談してみてください!必ず参考になると思います!
②解法の組み合わせ
①の解法の暗記さえ出来てしまえば、ある程度の応用は出来るようになります。 応用で比較的簡単なモノが、「解法の組み合わせ」です。 少し複雑な問題に出会った時は要素ごとに分解!
「ここは二次関数の最大最小の考え方を使って、次は判別式を使って実数条件を考えて...」
このように解法をしっかりと暗記したからこそそれらの組み合わせで解けるということです。
①が出来た人は少し難しめの問題集や実際の大学入試の過去問にトライして、解法を組み合わせて解いていく快感を味わってみるのもいいと思いますよ!
レベル2の②まで到達出来たあなたは、もうすでに「数学が好き・得意」になっているはずです!
解法の組み合わせのレベルまで到達出来たら、「質にも着目」して取り組むとよいと思います!
1問当たり20~30分は粘って問題に取り組んでみる 他の解法は使えないのかを考えたり教わったりしてみる 少しずつとにかく頭に叩き込む勉強方法から、柔軟な思考が出来るように訓練を始めるとよいと思います!
それはレベル3にも繋がるし最難関校を受験する予定の生徒にとっては必要な勉強です!
徐々に質にも着目して取り組んでいきましょう!
レベル3に関しては簡潔に
レベル2までのことが出来れば、後は初見の問題に対しても知識を総動員して論理的思考力を養成しながら演習しましょう。
他の解き方はないのか?記述は必要十分か?定理や公式を証明できるか?
等の視点を常にもって考えることは重要ですので意識しましょう。
レベル別の進め方まとめ
以上、レベル1,2の生徒についてどうすれば数学が好き・得意になるのかを記載してきました。
是非参考にしてみてください。
具体的な指導や勉強の管理をしてほしいという生徒はタマモに相談して受験を乗り越えましょう!
数学に関して生徒からよく聞かれる質問3選
最後に生徒から数学に関する質問でよくあるモノ3つを選んで、自分なりの解釈で回答していくので参考にしてみてください。
Q1. 解法の暗記に取り組んでいるけど、初歩から理解できない単元はどうするべきですか?
A1. 学校の教科書の例題をまずは一通り理解すること。
予習分野や、習った範囲をほとんど理解できておらず難しい場合は以下のいずれかの講義系参考書がおすすめです!
該当する範囲をやる→すぐにその範囲の解法暗記へ入るの行ったり来たり2冊の参考書を使うのがおすすめです!
入門問題精講
初めから始める数学
どちらも初めて習う範囲の人でもわかりやすいように理解が出来るような内容になっています。
非常に優しく誰でもとっつきやすい内容なので、この参考書の1章分を進める→すぐに解法暗記系の参考書を1章分やるの永遠ループで乗り切りましょう!
Q2. レベル2「①解法暗記」においておススメの参考書はありますか?
A2. 出来るだけ標準レベル程度の問題を見た瞬間解けるようになって欲しいので、質の良い解説で問題数も網羅している参考書がおすすめです!個人的なおすすめは青チャートですが、完璧に出来る生徒が少ないので、以下の参考書をお勧めします。
文系の数学(IAIIB)重要事項完全修得編+数Ⅲ重要事項完全修得編
現状、重要事項完全修得編が最強ですね。
問題数がIAIIB合わせて150問程度、数Ⅲが120問程度しかないのですぐに完成する上に、解説があまりにも詳しい。なぜその思考に至ったのかを開設しているポイント解説部分がありがたすぎるので、正直この参考書に勝てるのはなかなかないと思います。
量をこなしたい人も、これをやった後にほかのをやればいいし、マストな参考書でしょう。
基礎問題精講
こちらは、問題数が各分野120~150問とコンパクトである程度網羅されている。使いやすいとは思うが、解説がいまいちな部分があるので、使用する場合は人に聞ける環境がある人が望ましいです。
問題も少し癖があるものも入っていますが、入試の基礎を固めるのには良いレベル感だと思います。
おすすめ度としては、重要事項の方が上かも。
Q3. 数学が全く出来るようになりません。数学を受験で使うのを諦めたほうがいいですかね?
A3. 諦めないで。そんなすぐに数学は出来るようにはならないです。
1冊の参考書をレベル2まで極めた時の景色はそれをこなした人にしか見ることが出来ません。
本当にどう進めればいいかわからない人や、悩んでいる人は私に相談してください!
責任をもって、数学が出来る学生に育てていきます。
まとめ
今回は、数学の成績を上げるための全体像について解説していきました。
まずはレベル1の公式の暗記→理解・運用を行い、
次に最重要項目であるレベル2の解法暗記に移って一冊の参考書を完璧にするという方針を記載しました。
是非この記事をここまで読んでくれた方は、即行動して周りの生徒やライバルに差をつけてしまいましょう!
数学は絶対にだれでもできるようになります!
再現性の高い方法で努力し続ければ必ず実るはずです。 是非私と共に新しい景色を見てみませんか?
今後は、各単元の勉強方法についてと、各分野の攻略方法について記事を書いていくつもりです。更新したら見て頂けたら嬉しいです!
質より量!努力は必ず結ばれる!是非桜が咲くように後悔しないように頑張りましょう!
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