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10月3日誕生花

ジニア・百日草

不確かな世で築かれる絆の尊さ

ジニアは、開花期間が長いことから百日草と言われていますが、100日どころか季節を跨いで咲き続けます。

楚々として、丈夫な花だったこともあり、仏花として親しまれた花だったそう。戦後に外来種が入ってきて、大きく様変わりした花のひとつです。

現在では画像のように、花が大きく八重咲きのものなど、やや高級なものまで多品種に渡ります。

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長期間咲き続けるジニアに、西洋の花言葉は、友情の絆を意味するものが多く見受けられます。

thoughts of absent friends(不在の友を思う)(英)
I mourn your absence(あなたの不在を悲しむ)(英)
amitié(友情)(仏)
Gedanken an einen abwesenden Freund(不在の友を思う)(独)

ところが面白いことに、日本は違った。

「注意を怠るな」

なんですと?標語ですかっ(笑)?!

長い月日は人を油断させると、その警戒心を表したのだそうです。ううん・・(ジニアはそんなこと絶対言わない)と思うところもありますが、今の世の中を象徴しているようで、私にはグサリと突き刺さるのでした。


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切り花としても人気がありますが、やはり百日花を楽しむには鉢植えが良いでしょうね。友情の証として、寄せ植えなど贈ったら喜ばれるかもしれません。

【この誕生花のエッセイについて】

私が書いているこの誕生花のエッセイは、一般的に言われている誕生花にオリジナルを加えています。

それは、なるべくその季節に見頃を迎える花(または、実や紅葉など)にフォーカスし、旬を楽しんで頂きたいからです。また、誕生日の花贈りや自分で花を飾りたい時の、何かヒントになればと思います。

また、花言葉に関してもそのまま転記せず、オリジナルを加えて、より花の魅力が伝わるようにと努めています。

【誕生花とは】

生まれた月日にちなんだ花のこと。古来より花や木などの植物には神秘的な力が宿ると考えられており神々や暦と関連付けられたものと考えられているが、誕生花そのものの概念・起源や、誰が決定しているのか等その由来は国や地域によって諸説分かれており、根拠とする神話や伝承、風習、開花時期等によってどの月日にどの花が割り当てられているかはまちまちである。(wikipediaより)

【花言葉が誕生した訳】

古今東西、素直な気持ちを相手に伝える事が人間にとっては
至難の業であり、そのせいで成就しなかった恋物語や
誤解が誤解を生んで戦いに発展した例はいくらでもあります。

言葉でのコミュニケーションは、発する側の言葉選びと
受け取る側の理解が求められます。
しかも、面と向かってなかなか素直な言葉がでない事も
多いでしょう。(特に恋愛感情がある場合は…)

花に自分の気持ちを代弁させる事を自然と思いついた事で
花を贈る文化が生まれました。
そして18世紀のヨーロッパで、人とのコミュニケーションを円滑に
するために花にメッセージを託す花言葉が誕生したと言われています。

長い年月の中で、様々な先人たちが花言葉を作り出してきました。
一つの花に沢山の意味合いがあるのは、個人の直感に基づいたものであったり、人々が持つその花のイメージ、宗教思想なども影響しています。
だから、時として自分の感性とその花言葉がぴったりしないのは
当然の事なのです。

植物には精霊が宿ると古くから言い伝えられているように、自ら花の声を聴いて、自分や大切な人たちへ思いを込めた素敵な花言葉を作ってみるのも、一興ではないでしょうか。


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