神の輪
中国地方で伝承されるしめ飾り(玉飾りともいう)。宝珠とは、何でも願い事を叶えてくれる不思議な玉のことだそうです。
水は万物を生み出す生命の源。このしめ飾りの意匠は、水紋や渦を連想させます。
先日行われた東さんのエキシビジョン「銅〆飾り - Cu SHIMENAWA」へ行ってまいりました。
全国各地のしめ飾りを銅線を使って再現しています。原型を職人さんにお願いして、藁でも作成してあって、合わせて展示されていたのが興味深かったです。
自由な創作ではなく、古来から伝わるものを忠実に再現されています。
その土地に根付いた慣習が意匠に込められていて、祈りそのものの様に感じました。
段々と、しめ飾りの製作者がいなくなって、こういう文化もいつか消えてしまうのかも知れません。東さんは、これを銅線で作ることにより、半永久的に残そうとなさっています。
日本は島国ですから、自然界との共生は、今以上に厳しく人間の手に負えるものではなかった。年神様を迎える圧倒的な気迫が、このしめ飾りから感じられます。
こんなに本気で幸福を祈ったことがあっただろうか?と自らを振り返りました。常に死と背中合わせだと知らなければ真剣に生きられない。
本日のこと。
そろそろ紅葉シーズンも終焉です。
これが見納めかな、と車中からパシャリ。シーズン中は車が止められないので、いつも通りすがりでおしまい。真っ青な空に黄金色の銀杏のコントラストが美しい。
青山霊園の真ん中を走る道は、実は抜け道でショートカットできるのです。(今日も空いててラッキー!)
ここの桜並木の紅葉もだんだん寂しくなってきました。
何かと気忙しい冬支度。それでも日々の景色を愛しんでいたい。
今年最後の文学と花講座は12月8日と18日です。それぞれの晩秋を生けていただこうと思っています。
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