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何時でも、誰でもが『当たり前だ!』

#仕事について話そうで思う人の続編です。

前回、わが師の格言『金は払うな!』(前・中・後)を記事にしました。
今回は、高校のバイト先の社長タカダさんの話を書きます。

私は「姉のことが大嫌い」で、中学の頃は激しい反抗期でした。
姉はスポーツで有名だったので、会う人会う人『お姉ちゃんオリンピックすごいね』『お姉ちゃん努力家だよね』『お姉ちゃん応援するからね』

学校の先生も『姉ちゃん凄かったぞ』『姉ちゃん最近の調子は?』

姉がオリンピックで補欠になった時に「大喜びした最低な弟」でした。

高校入学と同時に、家を出る為にバイトに行きました。面接に何度も何度も断られて、やっと雇ってくれた方が「社長のタカダさん」です。

社長は、私の事情を理解して、私の実家・学校を説得してくれました。


《「誰でもわかる」が当たり前》

最初に仕事をしたのが、掃除・洗い物と片付けです。初めは、掃除用具入れのホウキの埃(ほこり)を取ってないことで、𠮟られます。

タカダさん
『後で使う人が、ホウキに埃が付いた状態だと使えないでしょ』
『ホウキも塵取りも、後の人を考えて片付けて下さい』

最初の3ヶ月程は、細かいダメ出しの連続で厨房の裏口から大声で「タカダ!バカヤロー」って、よく叫びました。

ハサミを適当に引き出しに入れた時は、特に𠮟られました。引き出しに道具の収納シールが貼っていて、全ての道具の位置が決まってました。

タカダさん
『使ったら必ず同じところに同じ向きで、後の人が使えるようにでしょ』

15歳の生意気小僧には、腹立たしいだけでした。

タカダさん
『今日から初仕事の人でも、誰でもわかるようにが当たり前です』

今は理解が出来るようになりましたが、反抗期の少年には「文句爺」としか思えませんでした。


《しつこく、しつこく言われたこと》

毎日、洗い物や掃除をこなして、さぼるために厨房(料理長は優しい人)の片隅に逃げる生活を送っていました。

タカダさん
『あなたが、自立する為に応援・支援しています』
『仕事は、自分が休みの時でも、誰が見てもわかる準備すること』
『あの人が居ないとわからない?絶対にダメです』

『それは仕事とは言いません。自慰行為です、ただの自己満足です』
『社会に出ても、自分の秘密基地は趣味だけにしなさい』

当時は、理解が出来ず困りました。バイトの後輩(年齢は先輩)が出来て、はじめて理解ができたと思います。


《15歳のマニュアル作成に苦悩》

考えることを強要するタカダさんから、夏休みにバイトで入ってくる新人のマニュアル(当時は,作業手順と言う)を作るように指示されます。

タカダさん
『授業開始の挨拶。起立・礼・お願いします・着席。何も感じませんか』

社長、何を言ってるの?意味不明。

『先生は教える仕事。必ず授業の進行目的・達成基準がありますよ』
『本来ならば、起立・礼・「先生、本日の授業目的・達成基準は?」』
『「内容わかりました、お願いします」・着席。が仕事になります』

後に学校で実践して、先生から【すごく𠮟られました】けどね。

『教える方も、教わる方も目的・目標を明確にすることで』
『全員が参加でき、頑張れる。同じ方向になり仕事になります』

理解が出来ず困りましたけど、2年生の終わりごろには、仕事の意味がわかりました。

タカダさん
『新人に、作業項目ごとに教える目的・達成基準をハッキリさせなさい』
『教える項目ごとに、何月何日何時に教えたかをノートに記録しなさい』
『作業項目を横線、作業を教える日を縦線で一覧表を作りなさい』

また、厨房の裏口から叫びます「ネチネチうるせぇ!タカダのバカヤロー」って感じです。15歳の生意気小僧には、毎日が頭痛と社長アレルギーで、すごく苦労させられた思い出です。今では、絶対に役立つことです。


《子供がリーダー講習会に参加する》

夏休みの終わりに【リーダー講習会】に参加しました(無理矢理に)。
タカダさんが、知らない間にリーダー講習会に申し込みをしていて、40~50歳位のおじ様・おば様の中に「ポツンと生意気な15歳」。

他にも【営業心理学の講座】も無理矢理に行かされました(笑)。
ひとりだけ子供は、流石に緊張と恥ずかしさが先行します。

タカダさん
『リーダーとは、どうあるべきか?行動すべきか?勉強して来なさい』
『戻ってきたら、考えていることをレポートにして提出しなさい』

また、イジメのような!下っ端なのに
厨房の裏口から叫びます「勝手にやってんじゃねーよ!バカヤロー」
でも、今は本当に感謝しています。

タカダさん
『何をどう考え、伝え、実行に移すか?明確にする』
『仕事である以上、全員が同じ方向に進める準備をすることです』

また難しいです。

料理長「奴は細かいで。でも、悪い奴じゃねーよ」
「今、やっときゃ10年後にバケモンになれるわ」と助言してくれます。

こうして、少しずつ《ひねくれた生意気少年が出来上がります》。

後で気付くのですが、高校を卒業後に就職すると「仕事に対する考え方」・「仕事の進め方」「折衝力」「営業心理」が、あまりにも違い過ぎて本当に大変な嫌われ者になりました(笑)。


《仕事は、誰でもわかるが当たり前のこと》

《誰でも出来るし、引き続き出来ること》

《目的・達成基準は全員に伝え、実行すること》

《自分だけが知っているは、自己満足なだけ》

15歳の生意気小僧が、社長アレルギーを患いながら「大切な事を教わりました」。当時は顔を見るだけで嫌な人でしたが、今では感謝してます。


私が、仕事について話をする時に「銭屋さん」「タカダさん」は、絶対に重要で外すことの出来ない方です。

指導を受けた答えは、仕事は『常に、誰でもわかる準備を怠らないこと』

時に「私が居ないと回らない」や「あの人(新人)はダメだ」を口にされる方がおられます、本当にそうでしょうか?

目指すべき事柄を整理して、仕事仲間に《目標・目的・達成基準》を確実に伝えることで、全員が同じ方向を向けるのではないかと思います。

教える側の指導者も、教わる人(新人)に項目ごとに、理解度を確認しながら【少しずつ進めていく】そうすれば「私が居ないと回らない」や「あの人(新人)ダメだ」の台詞は、おそらく減ると思います。


長々と、最後までお読みいただきありがとうございました。
仕事の考え方は、様々な意見があると思います。宜しければ「コメント」をいただければ幸いです。
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私は、仕事があるので、生活は出来ています。サポートを頂いた時は、以前から活動している『聴覚障がい者の災害時避難サポート』に遣わさせていただきます。また、義足の方の靴バンクが作れればとも考えています。障がい者の方も心豊かに過ごせる世の中にしたいです。