見えなかったもの
コロナの拡大によって、世界中の人々の生活様式が一変した。仕事もプライベートも、オンラインが主流になってきた。
仕事をするとき、相手は今何をしているのか、まったくわからない
プライベートでも、友達や恋人の忙しさがどれくらいか、まったくわからない
孤独に苛まれながら、仕事をひた向きに進めていくけれど、
誰に?何を頼めばいいの?
まるで空中に一人浮いているようだった。
今まであった人との繋がりは嘘だったんじゃないか?
夜遅く、LINEの通知が鳴った。
「最近、忙しくしているんじゃない?元気?」
いつも過ごすグループのメンバーではない、中距離の位置にいる友達。
自分の中で親しさの定義が、会う頻度や交わす言葉の数だった。
「一人でいるときほど忙しくしてるイメージだから心配になってね…」
見てくれていたんだね。ありがとう
当たり前に貰えるものより、ふとした時にもらえる思いやりが心を潤す。
人に期待しすぎて、ぶつかったり落胆したり、人間の営みは面白くもあり儚くもある。
私の心を救ってくれた一言は、いつも日常に眠っている。
普段の私は、見えていないだけ。
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