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夫の主治医、自分を”ポンコツってことで” 済ませようとする

認知症である夫には脳梗塞歴もあり、近所の内科クリニックで薬を出してもらっています。

この内科は、先生の奥さんが看護師さんで、受付などもやっているのだけど、なかなかの気分屋さんというか、なんというか………。

ある日、唐突にこの奥さんに言われたのでした。
「ご主人の認知症の様子を、担当の先生に紙に書いてもらってください」
「えっと、何を書いてもらえば………?」
と、私。
「困るんですよね、程度が分からないと」
と、奥さん。しかし、一体何に困るんだ?
診察室には私も入っているが、診察してくれる先生は、困っている様子はない。支払いなんかも私がやってるし。

数日後、検査結果を聞きに行ったら、奥さんと顔を合わせたので、
「何と言って書いて貰えばいいでしょう?」
と、訊ねてみた。ホントに見当がつかない。
すると、奥さんは言ったのでした。
「『婦長が情報共有したいと言ってる』って、言えば分かります」
(婦長、だったのか………、と思った。看護師さん、いつも一人か二人だし)

夫の認知症の通院のとき、(お若いのに妙に頼りになる)主治医に事情を説明したのです。
「情報共有したい、って、婦長が………(略)、
『言えば分かる』と言われたんですが」。
私の話を聞いた主治医は一言、
「分からない。
 何に困ってるか分からないと、
 なんとも言いようがないですねえ」
とのこと。
私はごにょごにょと、内科の先生は困っていないのだと説明した。
すると、主治医は言ったのでした。
「じゃあですね、
『担当医がポンコツで、なんか訳が分からなかった』
 って、言っちゃってください」

すんごいアイデアだなあ、
と、可笑しくなってしまった。


ちなみに、その後 何回か ”婦長” と顔を合わせたが、何も訊ねられないから、「ポンコツ」の件は言わないで済んでいる。
そもそも困ってなかったし。
ちなみにこのクリニック、看護師さんや受付の人が長続きしない。



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