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片隅に積まれてゆく漫画たち

私は漫画が好きだ。

学生時代は漫画に一番お金を費やしていた。
日々目まぐるしく生活していくなかで、漫画に癒され、刺激を受けてきた。
熱く真っ直ぐな登場人物に後押しされ、新しいことにチャレンジしたり、
仲間と共に困難に立ち向かっていく物語に心躍った。

もちろん好きな漫画の新刊はすぐさま手に入れると、無心で読んだ。
そしてまだ見ぬ面白い話を求めて、本屋へ走った。

しかし、最近は昔好んで読んだ漫画の新刊を書店でたまたま気づき購入、
または面白そうだなと思って手にした漫画も
一度も開くことなく本棚に積まれたままのことが多い。

忙しいからしょうがない。時間ができたら読むのだと心の中でつぶやくが、
休日になってもその漫画たちを手にとることはない。
なんとなく読む気力が沸かないのだ。

どうやら余裕がなかったのは時間ではなく、心のようだった。
ファンタジーや突拍子もない設定等はまだ大丈夫。
思い腰をあげつつも一度物語に入ればいつの間にか読み終わっている。

しかし、現実に近い、眩いほどに全力な主人公が新しい世界に果敢に挑戦していく青春物語はダメだ。
何者にもなれず、止まったままの自分を突き付けられる気がして怖いのだ。
昔は背中を押してくれいたはずのものが、今は鋭い刃となって眼前に迫ってるように感じる。

もうそれなら漫画なんて読むなという話だが、
やはり漫画は好きなのである。
それはこれからも変わらない。

漫画は人に影響を与える。
それは明日への活力かもしれないし、一生を変えることかもしれない。

まずは自分と向き合うために、本棚に手を伸ばそう。

最後までありがとうございます。 また読んでくださるとうれしいです!