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いろいろな植物が各々に生きている風景に魅かれ 植物の世界と関わりながらモノづくりができ…

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いろいろな植物が各々に生きている風景に魅かれ 植物の世界と関わりながらモノづくりができたらとあがきながら
糸を作って布を織っています

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手織り布とすず竹のバッグ おしまい

梅雨といえば紫陽花の季節です 葉ばかり元気で2年連続花のない紫陽花、首を垂れるほど咲き誇るアナベル、柏葉紫陽花、そろそろお湿りも欲しそうな庭の木々の向こうには富士が聳えています。 竹はそよぐ音、見た目から涼を呼びます。 残念ながらここのところの温暖化で植生が変わりスズ竹が減ってきているそうです。温暖化は都市化によるところもあり、都市化は直接すず竹の生育に影響を与えます。道路が1本通るだけでその周囲の木々は影響を受けます。自然の山に人の手が入り大きな変化が起こると思いもかけぬ

    • 手織り布とすず竹のバッグ 続き

      「おぼけ」から制作すると底が四角なのでバッグに仕立てたときに使い勝手も良く縫製も綺麗に仕上がる。 「おぼけ」とは農作物、小物、裁縫道具などを入れるもので、手仕事の道具としては麻などの糸づくりの時に績んだ糸を入れる口が円形で底が四角の割にしっかりした作りをした籠のこと。 今回手を上げてくれたKさんは「おぼけは無理、米研ぎざるだったら改良できるけれど」とのこと。そこで米研ぎザルをベースにバッグ用に編み方を変えて作っていただくことになった。 大きな違いは表と裏が逆になること。ザル

      • 手織り布とすず竹のバッグ

        蕎麦好きで、20代の頃から老舗の蕎麦屋にふらりと入ることに憧れていました。 そしてずるっと音を立てても品のある大人になるぞと、お休みの日に勇気を出して、一人で暖簾をくぐっていました。 お蕎麦の蕎麦ザルはたいていどこも同じです。だからその蕎麦ザルの編み方が河口湖特有のものだと知ったのは、京都のお取引先へ伺った時でした。 すず竹というのが蕎麦ざるの素材です。 その蕎麦ざるが江戸時代から続く手仕事であり、そのすず竹が富士山2号目付近で自生していたものとどれだけの方がご存じでしょう

        • 「染」とは水と草木で染めるということ

           初夏の清々しい風が工房を通り鳥たちが賑やかに囀っている。さまざまな鳥の声、いったい何種類の鳥がこの辺りに棲んでいるのだそう。ときおり川原に車が通る。シャー、しばらくしてガタンガタン、すれ違いもあまりなく、本当にときおり。気をつけて聞いていると車種それぞれで違う音がする。  のどかな昼下がり。野薔薇は花が終わり実、すなわちローズヒップがへと移り変わる。  昨年の今頃は野薔薇の茎葉で染めた。野薔薇はどの天然繊維とも相性がよくこの日も麻、綿が綺麗に染まった。植物の灰汁を用いて辛

        手織り布とすず竹のバッグ おしまい