見出し画像

フーリガン(Hoologans Stand Your Ground)/レクシー・アレキサンダー(Lexi Alexander)(2005)


ロンドンを舞台にフットボール(サッカーではない)の熱狂的で時には暴徒と化すファン フーリガンを描いた映画。
と言っても、イギリスのローワー・クラスのドキュメンタリーからキャリアをスタートして、ケン・ローチや「This is England」で自らが属した集団、スキンヘッズを描いたショーン・メドウスのように、話す言葉も態度もそして身なりも徹底して、そして自然にローワー・クラスのリアリティが出ているという印象を受けるわけではありません。
この映画に出てくるフーリガンが着用するのは、ストーン・アイランドのスポーティなウエアがよく映りますが、よく見るとポール・スミスのロゴの入ったニットを着ていたり、アクアスキュータム柄の帽子をかぶったりしており、それをらしくないと指摘する人もいるようですが、実はリアルな話ようでで、昼間は社会的地位のある仕事についている人が、週末フーリガンに変身することも多いようです。
ではこの映画の見どころはという自らも空手の大会での優勝経験もあり、ドイツのクラブの熱烈なサポーターである女流監督が、憧れる男同士の家族を超えた強さ絆をアメリカから来たドロップアウトしたインテリ(同部屋の政治家の御曹司のせいで濡れ衣を期されて、ハーバードを退学させられる。~“ローズ・オブ・リンク“の主演役者!)の目から描かれ、彼も再生していく物語と言えます。音楽の使い方(ストーン・ローゼスはバッチリなんだけど他は。。)も含めて、これぞイギリス!というわけには、行きませんが、フットボールが生まれ、それが、生活や人々の人生まで入り込んだ英国の古臭さを十分伝えてくれました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?