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2024年8月の記事一覧

gHOSTS oF pRINCES iN tOWER / Rich Kids 45years anniversary remastered

昨年のRSDに出たRich Kids のファーストのリマスター盤。それにしても読み辛い大文字と小文字の逆転。 当時のふれこみはSex Pistolsを脱退したGlen Matlockのバンド。 当時 ピストルズで曲を書いてたのは彼という話があったので、赤盤で出ていたデビューシングルに続いて期待して聴きました。 プロデュースはMick Ronson。 曲やアレンジはバラエティに富んでおり、Glen曲はポップで 全然攻撃ではなく、これはPistolsのイメージではないなと思って

Haircut 100 42年振りのNick Hayward参加の新作とツアーというニュースが入ってきたので、今日はNick の初ソロ作「風のミラクル」(1983)。

さあソロで頑張るぞという感じの「When it started to begin」から始まる粒揃いの曲は全て彼の作品でブラスアレンジやプロデュースも自ら手掛け、このアルバムからは4枚もシングルカットされました。共同プロデュースはThe Beatlesのエンジニアとして名高いGeoff Emerick 。彼のプロデュースElvis Costelloの「Imperial Bedroom 」の少し後の録音の関係かSteve Nieveも参加。当時 ニューウエーブ系の作品によく参加し

Summer of 85/フランソワ・オゾン監督(2020)

夏休みは避暑地に行ったり、田舎に帰ったりと環境の変化が特別な体験を生み、思い出を長く記憶に残すわけですが、一方「ナイフで切ったように夏が終わる」なんていうPARCOの秀逸な広告コピーが今でも記憶に残るように、その儚区、急に終わる記憶はソフトフォーカスの淡い映像として脳裏に刻まれるわけです。 そしてこの映画は死のイメージに取り憑かれたホモセクシャルな若者の「ひと夏の体験」。 原作は「俺の墓で踊れ」。イギリスで82年に出版されたこの小説に描かれた80年代のムードが映像でもよく描か

イギリス「族」の物語/ジョン・サベージ

若者文化とは 音楽がファッションと密接に結びついていた時代。それは社会へのアティテュードであり、自己表現と差別化の手段でした。 戦後イギリスにおける階級社会、アメリカ文化の影響のもと 細分化しながら、盛衰したイギリスのモッズ、スキンヘッズ、パンク、テディ・ボーイ、ロッカーズ、グラム、ニューロマンテックなどの「族」のスタイルが描かれています。  日本でもニューロマンティックとかは、今思い返せばバブルのあだ花のような側面もあったともいますが、イギリスでの写真中心のファッション雑