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#1 スマホ選びは慎重に(後編)

さて前編では、今や生活必需品となったスマホの、機能面からの選び方についてお話ししました。まぁ簡単に言えば”冷静になって考えてね”ってだけなんですが。お金がうなるほどあって、使いたくて仕方ないっていう人以外は、賢くなって選んだ方が無駄な出費が防げますよということでした。
では、次はプランなどのよりお金に直結した話をしたいと思います。

プランの大まかな考え方

もうイメージついていると思いますが、プランは個社ごとに色がありません。
「キャリア」か否かによって月々の金額の高低がでます。
ニュースでも良く話題になるので、ご存じの方も多いと思うのでさらっと流しますが、おさらいも含めて簡単にまとめますと・・・

【キャリア(MNO)】<料金高>
ドコモ
au
Softbank
(楽天モバイル)

【サブブランド】<料金中>
UQモバイル(au)
Y!モバイル(Softbank)

【MVNO】<料金低>
IIJmio
Lineモバイル
OCN
ビックカメラ
・・・etc

上の一覧を見て「まぁそうだろうな」と思うでしょう。
ではなぜ「キャリア」は基本料金が高いのか。これも言わなくても良いかもしれませんが、一応お伝えしておくと

設備投資額&設備維持費がとてつもないから

これにつきます。
全国津々浦々、空を見上げてみれば、電柱から延びるアンテナ、天を衝く鉄塔基地局などを目にすることも多いと思います。
それは全ユーザーがどこにいても電話が通じるように、電波の送出範囲をシミュレーションし、目当ての場所があれば土地建物の所有者と交渉し、あるいは人里離れた山奥を切り開き、電波塔を建てています。

そして建てたら終わりではなく、老朽化していないか巡回し、修理し、建築物の安全を確保しながら、安定した電波送出を維持する必要があります。
24時間365日、停波することは許されないのです。

ひとたび災害が起きれば、現地に人を集め、被災地域での電波復旧につとめ、基地局車、衛星基地局、簡易充電所を開きつつ、壊れた電波塔を即座に立て直す必要があります。

そりゃ高くもなりますよね。

利益率が高いからもっと安くできるはずだ! とか言われますが、いつ起きるとも分からない災害を想定しなければいけない中で考えると、まぁ仕方ないのかなと思います。
台風や地震の時のキャリア3社の動きをみると、十分値段なりの活動をしていると考えます。

話が長くなりましたが、そう言ったことに価値が見いだせる、安心感にお金を出せる、という方にはキャリアでの購入をお勧めします。

サブブランドのススメ

しかし、大方の人は「できる限り安く済ませたい」と思うのが人情。
そこで2020年現在でおススメしたいのが「サブブランド」での契約です。

UQかY!しかないので、
「ドコモがいいんじゃ! NTTこそ至高!」
と言う方には申し訳ないのですが、通話品質やカバーエリア、輻輳頻度など見ても、地域差はあるもののどちらかを選んでおけば、日常使用上問題ない時代になっています。

サブブランドは「サブキャリア」とも言いますが、要するにauとSoftbankの看板が掛け変わっただけです。通信の中身の仕様、品質はそのままと考えていいです。つまり上述したキャリアの通信品質が格安プランで利用できるという夢のようなお話なのです。

かつては、キャリアを移ると電話番号が変わってしまったり、メールアドレスが変わってしまうので、友達や親に変更の連絡をするのが面倒くさいと言って各キャリアに囲われてしまっていました。

しかし今はメールはLINEやGmailに変わり、キャリアに依存しないクラウド化が実現しています。
電話番号も、ナンバーポータビリティが始まって長いですが、最近ではMNPの時にもぎ取られていた手数料という名の謎の3000円も、撤廃する方向で政府が検討に入っていることも追い風になっています。

携帯電話は、長く契約したからと言って大してお得になりません。こだわりがないのであれば、さっさと変えてしまった方が良いでしょう。

SIMフリー端末のススメ

でもUQもY!も売ってる端末がヘコいからなぁ・・・

実際に店頭で見て、こうお考えになる方も多いと思います。


「通信料で節約した分、少しいいものにしてみたいと思ったけど」

そう思ったらSIMフリー端末にしましょう。

「SIMフリーって日本製ないんじゃ・・・」

悲しいことですが、ことスマホにおいては日本製最高神話はありません。

ガラケー時代と呼ばれた頃は、日本メーカーの端末が主流でした。当然キャリアの囲い込み商法によって「SIMロック(そのキャリアのSIMカードしか認識しない状態)」が施されて販売されていました。

しかし令和の今、かつていた日本メーカーはみな滅び去り、iPhone、Galaxy、Huawei、Xiaomiなど海外メーカーが、日本はもとより世界中で鎬を削る時代です。
当然機能面、技術面も日本メーカーよりはるか高みにいます。日本で唯一戦えそうなのはSonyのXperiaくらいでしょうか。それでも正直見劣りするのは否めません。

日本メーカーがはるか置いてけぼりを食らったのは、紛れもなく日本独自のSIMロック文化の弊害でした。
キャリアの言うとおりに作ることに血道をあげた結果、SIMフリー戦場で世界を舞台に戦い続けた海外勢に後れを取ったのです。

冷たいようですが、スマホを賢く選ぶという意味においては海外製に目を向けるべきです。そして海外製はSIMフリーが必ずあり、ユーザー目線の独自開発を各社行っているので、満足度も高いでしょう。
キャリアで買うと必ずインストールされている、キャリアの押し付けアプリの大群もないので、すっきりと使うことができます。

SIMフリーはどこで買うのか

まず初め、慣れないうちは家電量販店で買いましょう。そして、店員さんに
「SIMフリー端末が欲しいけど、UQ(Y!)で使えるのはどれですか?」
「このSIMフリー端末はUQ(Y!)で使えますか?」
と必ず聞きましょう。なぜか。
実はSIMフリー端末には一つ気を付けることがあります。

それは「対応BAND」と言うものです。

細かく説明すると長くて難しいので、端折って大雑把にイメージだけ伝えると、UQが使える電波の周波数帯と、Y!が使える周波数帯は厳密に分けられています。
つまりUQのSIMを持っていて、GalaxyのS20という機種が欲しい場合、そのS20がUQの周波数帯を受信できるか、を確認しておく必要があります。

対応状況については、ネットで自分で探せると思いますが、よく分からない、不安だ、と言う場合は家電量販店のスタッフに確認するのが一番確実で早道です。

格安SIMはサブブランドで慣れてから

今までお話ししてきたような事を、ご自分で体験し、理解が深まってから、格安SIMにチャレンジしましょう。

格安なだけあって、サポートも何もないと思った方がいいです。何かトラブルがあっても、自分で解決することを求められます。
SIM一つとっても、サブブランドで慣れておけば、その意味が理解できますので、対応力もおのずと上がるでしょう。

あと、格安SIMにはたくさんのMVNO事業者がいますが、その分プランも様々になっています。その中で自分のライフスタイルに合い、かつお得なプランはどれか見抜く力も求められます。

面倒くさいなぁ、と思ったらやめた方がいいと思います。

★プランはサブブランド

★端末はSIMフリー

ぜひ頭の片隅に。

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