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夏の終わりの線香花火

お盆を過ぎたら、急に夏が元気を失ってしまって、ちょっと寂しい。

暑い暑いと言っていたのに、いざ夏が終わろうとすると、そのしっぽをずっと追いかけようとしてしまうのは毎年のこと。夏生まれのわたしは、どんなに暑かろうと、夏が一番好きな季節。

日曜日は、地元の神社のお祭りに出かけた。
スーパーボールすくいのポイを一瞬でずぶずぶにしてしまったり、舌も唇もブルーハワイ色に染める弟と、それを甲斐甲斐しく世話する姉を見ながら、あー夏が終わってしまう、としみじみ思った。来年は、スーパーボールすくいも、かき氷の食べ方も、もっと上手になっているだろう。この景色は、今のこの夏しか見られない。

パチパチと静かに音を立てる線香花火の火玉は、あと少しで落ちてしまう。

まだ終わらぬ自由研究が、「ラスボス」のように立ちはだかっている。これを倒さねば新学期に進めない。がんばれ娘よ、がんばれわたしよ。学童弁当も、あと少し。


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