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【春からはじまる冬眠日記 11】トマトの苗をぶらさげて

2020年5月11日

ここ数日、いろいろあったり考えたりした気がするけれど、案の定日記はサボり気味になってしまった。夫に、「あの日記全然面白くないよ、文章に勢いがない。昔のブログの方が面白かったよね」と言われ、ぐうの音もでない。

ひさしぶりの登校日。休校の延長にともない、終わった課題を提出し、新たな学習教材を受け取りに行く。登校日といっても子どもが行く必要はなく、親子で来ている人もいれば、親だけの家庭もある。登校はもちろん分散スタイルで、学年やクラスによって決められた登校目安の時間帯があり、ドライブスルー方式。

とはいえ、ひさしぶりに見る去年の担任の先生の顔にうれしくなって、思わず抱きつきそうになってしまった(もちろんしてません)。

学校はきっと、学業の遅れや差を少しでも取り戻したくて必死だろう。半月前から復習ではなく予習や自分で考える課題が増え、それに際してのきめ細やかなフォローが詰まった内容になっている。ここまでの教材を準備するのも大変だろうと頭がさがる思い。

反面、親たちはこの課題を終わらせるのに全力でサポートしながら通常の仕事を進めているわけで、これはもう、「家で仕事するって大変ですよね」の範疇を超えている。学校で育てるはずだったトマトの苗と鉢、土をぶらさげ、さてどうしようかと考えながら炎天下の通学路を歩く。

この日、東京都の感染者数は22人だった。50人を下回るのは、5日連続だという。気温30度に届く真夏日。すでに息子の腕や足はこんがりと夏の色になり、耳をすませば蝉の声が聞こえてきそうな気すらしてくる。


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