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不妊になって思うこと


個人的な事だが私は3年前にとある手術をした。
産科や婦人科に通った事ない26歳だった。結婚する事が決まっていたし、何より私は保育士だった。子どもを持つ事がどんなことか、子育てはどんなものなのか、一生懸命勉強した。合間に
実習に通い実技もこなした。優秀ではないが人並みに合格して資格も取って、張り切って勤務していた。

そんな生活をしていたから、いずれ子供をもち、家族を増やしていくんだろうと勝手に心のどこかでそう思い込んでいた。

突然医師から言われた事は嚢腫が見つかったこと、すぐ取らないと危険な状態であること、手術しても完治するわけではないこと、不妊治療を覚悟してほしいということ。

理解し難い事だった。今でも嘘かなと思う時がある。
絶対安静の数ヶ月を過ごし、無事手術は終わった。だからと言って終わらなかった。
その後も検査に通い詰め、いろいろな体に弊害も抱え、治療をし、投薬をし、お金を払った。

子どものために、それが自分のためになると信じていたから、仕事にも繋げて頑張っていた。
いろいろな勉強会に出て、基礎や応用を学んだ。行事の度に持ち帰りまでしても衣装作りをした。
残業や延長も自ら引き受けて、これも経験だと本気で思っていた。カリキュラムに必要なことは何でもやった。その上で認められ始めた5年半のキャリアだった。

その先にこの罰が待っているとは夢にも思わなった。


当然の事ながら心身にも悪影響が出て薬を飲みながら暮らしている。

私が知っている方たちはメールやLINE、電話で連絡も取り合う。悪気はないのだろうが、子ども絡みのことを言われる事もある。一つ一つ説明する気力もないから、相手から一方的に言われ、飲み込まれて、それで終わりだ。

その度にショックで傷ついて涙して寝る。

きっと何処かに同じ境遇の方はいると思う。(勿論病院にも、そうであろう方が何人かいた。)

こどもがいるおとな。
こどもがいないおとな。

もう少し思いやりを持ってお互いがいられたら、いいな。


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