【ブラチスラヴァ】アレと煙は高い所へ登る
なぜスロバキア・ブラチスラヴァに行こうと思ったのか、今となってはわからない。特に「これを見たい」というモチベがあるわけでもなく、気が付いたら私のメールボックスにはWizzairの予約メールが入っており、Booking.comにはホテル予約が入っており、カレンダーには「Bratislava」と書かれていた。
幸い、過去の私はGoogle Mapでブラチスラヴァの目ぼしい場所を「行きたいところ」リストに一通り登録してくれていた。だから、過去の自分に従いながらブラチスラヴァの旧市街をぶらつくことにした。
ミハル門の塔
ミハル門は旧市街の北側を守っており、見事な塔がランドマークとなっている。下から眺めても絵になるが、いくらかの入場料で上に登ることもできる。
一階ごとに窓があるので、だんだん目線が上がっていくのがよくわかる。同じ景色をy軸方向に移動しながら見るのは中々面白い。
高さはそこそこながら、展望デッキからの眺めは良い。特にミハルスカー通りを見下ろすのは気持ちがいい。
旧市庁舎の塔(ブラチスラヴァ市博物館)
大広場の北東に聳えるのが旧市庁舎の塔である。今はブラチスラヴァ市博物館の一部となっており、博物館への入場券で一緒に見学することができる(塔のみのチケットもあるようだ)。
塔の上からは大広場を見下ろせる。奥にブラチスラヴァ城(後述)、聖マルティン大聖堂、そしてSNP橋(後述)も見える。大広場を含めて西側の景色がアツいので、午後に来ると逆光になってしまうのではないかと思われる。
大広場には日本大使館もある。ギリシャ、アゼルバイジャンと並んで日の丸が踊る。
高い所の紹介が続きます。高い所からの景色が好きなのです。
ブラチスラヴァ城
旧市街から城壁を越えて西側の丘に、ブラチスラヴァ城はある。だいぶ荒廃していたのを20世紀になって修復したもので、白く清潔な出で立ちである。中は国立博物館になっている。
丘の上からは市街地(いくらか木に阻まれるが)とドナウ川を眺めることができる。私の訪問時はド晴天で、直射日光が容赦なく降り注いでいた。日焼け止めを忘れないようにしたい。
城は四つ角に塔を備えており、「ひっくり返したテーブル」とも形容される。その「脚」の一つは登ることができる。あくまで私の感想だが、眺望はそこまで。
「バカと煙は高い所へ登る」とも申します。私は果たしてどちらでしょうか。
SNP橋(UFO塔)
旧市街の南、ドナウ川にかかるSNP橋は異様な姿をしている。潔いほど左右非対称で、塔のてっぺんには円盤が乗っている。
名称も独特だ。SNPとは1944年に起きた「スロバキア民衆蜂起」の略称である。しかしそんな硬い名前では観光客にウケない(というかそもそも通じない)と思ったのか、もっぱら「UFO塔」としてブランディングされている。
そのUFOの円盤の中はカフェ・レストランになっている。さらにその上には屋外展望デッキ。風が強かったが、標高が高い分眺めは良い。北側の旧市街を写真に撮る時に、足元の「円盤」が邪魔になるのがやや残念。眼下の橋を車が行き来するのを眺めるのも楽しい。
さて、この記事を締めるにあたり、何か旅の中での間抜けな失敗エピソードを載せて「やたら高い所に登ると思ったら、私はバカの方だったらしい」とまとめようと思ったのですが、旅があまりにもスムーズに進んでしまい、大したエピソードがありません。
なのでこう結論付けざるを得ません。
私は煙だったようです。
(注:論理的には、「バカと煙は高い所へ登る」としても「高い所へ登るのはバカあるいは煙」とは限らない)
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