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漫画みたいなセリフを実際にかけられた、だけではおさまらない話

今日、とっても良い買い物をした。

我が家から自転車で10分ぐらいのところに桜100選の名所がある。

桜もいよいよ散りぎわの限界を迎えるころ。
最後に眺めておきたくなった。

昼下がり思い立ってフラフラと1人桜並木へとむかう。

やはり桜は、ほとんどがサヨナラに近づいていて、風が残りの花びらをサラサラと足元に落とす。

縁石にたまった花びらを両手ですくってファーと舞い上げたかったけど、
一人だし、大人だし、やめた。

桜を眺める終えると、ふと普段とは違う景色が目に入った。

お店と認識もしてなかった店先にクリアの衣装ケースが8個並んでいる。

遠巻きでみてもその中身からガラクタ臭が漂っていた。

ガラクタからお宝を探すのが好きなので、ガラクタ臭が色濃いほど余計に引きつけられる。

気になる謎のクリアの衣装ケースたち。

何のお店かさっぱり検討がつかず、ちょっと近寄り難いお店だったけど、そんなときこそ思い切ってレッツ来店。

店先のクリアケースを怖々とのぞく。

中に入っていたものは50円で20本ぐらい入ってる鉛筆キャップ、昭和のレースカーテン、妙にエレガントな全サイズLLのテロテロしたズボン、MIUMIUのスペルを並べ変えたショッキングピンクの長財布、使い方が不明なハンディーマッーサージ器っぽいもの、シルクの肌色のスーツ、巻がとびとびのスラムダンクとナルト全巻を抱き合わせどーぞ大人買してくださの雰囲気でひとまとめにした紙袋、(スラムダンクが全巻揃っていたら買っちゃてた…と思うちなみに50円)
今さらUGGのパチモンのムートンブーツ…

なかなかの商品ライン。
全部お値段50円~500円ぐらい。

さすがにめぼしいものは無いかな?
と諦めかけとその時!!!!

わたしがこの2年ほど仕事用に使っているバックと同じものを発見。
しかも新品。

ちょうどそろそろバックがボロくなっているので新しいもの買おうかな
ーと思っていたから驚いた。

すぐに手にとり確認すると付属のミニバックもちゃんと新品でついてる。
しかもお値段400円!!!
お値段以上~ニトリよりニトリ。

うそでしょーーーーー

まさか、自分の愛用中のバックの2代目に今日ここで出会えるなんて。

2代目のバック

一人で静かに興奮していたら、お店のドアが開いた。

中から杖をついたおばあちゃんがニコっと出てくる。

おばあちゃんはお店の中にも商品があるから中にもどうぞと促してくれる。

外のドアからは中の様子が全く見えないので…一瞬ひるむ。

おばあちゃんはお構いなしにドアを半身で抑えて中へ、さぁ~さぁ~招き入れようとしてくる。

断れなくなって、ドアへと近づいたその時、めちゃくちゃコーヒーのいい香りが漂ってきた。

そこは喫茶店だったのだ。

それだけでも驚きだったのに、もっと驚いたのは、お店が満席以上に満席だったこと。

席が足りなくてお誕生日席にまでおじいちゃんが座っている。

「思わずここは喫茶店だったんですね」
「はじめてなので、知りませんでしたた…」と、ペコペコする。

座席シェア率120%を誇るお店の右半分にはアクセサリーや時計が全品100円で売れていた。

おばあちゃんが
「手にとってぜひ見てね~」と
あんまり優しく声をかけてくれるから

とりあえずいろいろ手に取ってみる。

だけど、かなりバブリーな感じで100円でもごめん。いらない…。

即座に出るのもなんか気が引けちゃう。

もう少し見てみるかとまさぐっていたら
バブリーなアクセサリーの中にアンティークっぽいゴールドの時計が紛れていた。

もちろん100円。

フェイスをよく見ると文字盤には数字の変わりにダイヤが埋め込まれているようにも見えんこともない。

フェイスをひっくり返すと何やら刻印されているけど華奢な時計すぎて文字が読み取れない。
何が書いてあるのだろう…ブランド名か? ヒントを必死で探す。

じっくりその時計をもっと確認したかったけど、お店のシェア率はなんせ120%。


わたしが通路にたって時計を確認してるその間ですらコーヒーのーオーダーを運ぶ妨げになっている。

これはジャマしたあかん。
どかなきゃだ。

慌ててしまいダイヤかどうか100%のジャッジがつかない。

時計は気になったけど、2代目のバックを見つけただけでもかなりのお宝だ。

通路をこれ以上塞ぐわけにはいかないので一旦おばあちゃんに外の商品もう少しみたいのでといったん外へでた。

ダイヤか否かの真相がとっても気になる。
現にバックというお宝をハントしている。

だけど店内でこれ以上はジャマもできない…

一旦ダイヤモンドかも説を葬り、もしかしたら外の8個のケース内に見落としたお宝が眠っているまもしれない。


もう一度ケース内を確認。

底の方に水色の箱を発見。
なんだこれは?

みるとステーショナルミニミニセット。

サイズ感と色味 ドタイプ♡

文具もミニマムもどちらも大好きな私のド真中をまたしても見つけてしまった。
お値段200円もちろん新品
MADE IN JAPAN ときたよ。

悶絶してこれ買うを決意。

さすがにもうこれ以上はないかなとダメだしで最後にクリップセット50円を引き当てた。

3つで650円のお買いもの。

おばあちゃんにバックを発見したのがとても嬉しかったので、実は今まったく同じバックを使っていてそれがボロくなっていたので何か次を探していたこと。

だからこんなうれしいことあるのかーーと感動しているをお礼とともにお伝えしたら。

おばあちゃんが
「まあ!そんなことがあるの!」

「このバックはあなたのためにここで待っててくれたのね」

なんて、ジブリにでてきそうなセリフをリアルで言うもんだから、

うおーーーー!そんな漫画みたいセリフが聞けるなんてと心の中で叫んだ。

おばあちゃんはわたしがそのバックを買うのを恋する乙女みたいに喜んでくれた。

わざわざドアを開け喫茶中のお客様に
こちらの方はこのバックと同じものをお持ちなんですってといきさつをご報告。

お客様たちが一斉にパッとこちらに目を向ける。
微笑ましい眼差しから伝わる良かったねー。

ドモ。デス。

皆さまに頭を下げえて3つのお品をお買い上げしてお店と桜並木を後にした。

今夜の夕食時の我が家のテーマはもろん
運命的なバックとの出会いからの漫画のセリフをリアルに受けて感動したことについて。

そして、時計のダイヤ疑惑が妙にざわざわすること。

家族みんな私の戦利品にこれはすごいと感動してくれたもんだら。かなり気分がいい。

主人が、
「ダイヤらしき時計、案外アンティークの本物かもしれんで」

と、煽ってくるもんだから

明日、再度来店して見定めることにした。

だが、問題がある。
時計は店の奥にあるのだ。

ナゾの人気店に潜入して、通路を占領するのだから、覚悟がいる。

再来店したらからにはその時計の真意がどうであれ買わずに立ち去るは気まずすぎる。

優しいおばあちゃんはきっとわたしを覚えてくれているだろう。
その手前買わずにでるは気まずい。

かといって喫茶を楽しみにきた風を装ってコーヒーを飲むには、常連っぽいお客様との距離があり過ぎる。

しかも今日温かい眼差しを受けているので明日もご来店の方がいたらなんか距離感が難しい。

モジモジしていたら
主人が
100円ならイチかバチか買えばいいやん。

はっとする!
確かに。

あまりにもお買い得に商品3つをお買い上げさせてもらったことで100円の価値が迷子になっていた。

お金は大事
100円でも大事
当然のこと


だけど、しぶって後悔する額でもない。

100円で本物のガラクタを手に入れてしまうかもしれないけど、
あんなに自分ごとのようバック発見エピソードを喜んでくれたんだもの、再来店をきっも喜んでくれるだろう。

決めた!!!

わたし、あした
ガラクタかもしれないだけど本物かもしれないダイヤの時計
買う。

実はなぜここまで疑惑を持てるのかには理由があるのだ。
本物かもを匂わせるエピソードをおばあちゃんから聞かされていたのだ。

「ここにある商品は、保護ネコの里親探しのチャリーティーイベントでこのご近所に住む方から集めたものなの。」

ほーー。確かにお店の中に可愛い黒猫ちゃんが端っこにニャンしてた。イベントのポスターもあった。

「イベントも無事おわりお品物が沢山残ったからこうして店先で販売しているのよ。フフフ。」

サラッといいましたが、このご近所が非常に重要なのだ。

なぜなら、そこは大阪でも屈指のセレブレティ達がすむ場所だから。

もしかしたら、人の良いおばあちゃんのチャリティーイベントのためにどこぞのセレブのご婦人が差し出したお宝かもしれない…。

期待値が今、とてつもなく高まっている。

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