【詩】風穴
小さな窓の外
風の駆け抜ける音
夏に向かって
思い切って
風穴を開けて
入り込んできた秋
着替えた長袖
昼はまだ暑いね
--
曇天の朝
少し落ち込んで
自分を慰めるため
詩を読んでみて
風の音を聴く
外を覗けば
ちょうど夕暮れ
秋の夕暮れを思い出し
胸の中から
小さなときめき
ひょいと
つらまえて
さっと
連れ出して!
西の空
富士山の遠景
橙
紫
薄い青
塗り広げて
地に降りて行く夕日
ああ、しんどい時にも
この景色を見にきたなあ
自然を目の前に
なんて自分は微力なんだろう
物事も
自分も他人も
さほどうまくは変われない
いつもそこに変わらずある存在に
こんなにも安心するんだなあ
東の空
スカイツリーが
遠くで手を振っている
お気に入りのラジオ
聴きながら
いつのまにか
にやけてる
もし顔を見られたら
スピードを上げて
羞恥心を追いこそう
ラスト200mは
追い込みダッシュがマイスタイル!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?