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1.採算がとれる商売かどうかの判断 「値入率」と「粗利率」 商売では、当社も「これくらいの値段で売りたい」というラインがあり、得意先も「これくらいの値段で買いたい」という気持ちがあります。 「Product out」と「Market in」のせめぎ合いのなか、両社が納得できる地点で値段が決まれば良いのですが・・。 当然ながら、このときに営業担当者は「値入率」と「粗利率」を混同しないことが大切です。 値入率とは原価にどれだけ利益を乗せているか(Mark up r
2.損益計算書の利益では採算を捉えられない 「いちご大福」の損益計算は正しいか? 「いちご大福」を1個100円で売っている「いちご大福屋🍓」を事例に、まずは損益計算書での利益を見ておきましょう。 「いちご大福」を作るための苺(いちご)や餡(あん)など原材料費は、1個当たり30円です。 いちご大福作りの職人さんの給料は300円で、電気・ガス・水道代などは200円かかりますが、10個作るまでは残業代や追加のコストは増えません。 「いちご大福屋」では、美味しい「いち
3.「限界利益」が固定費より大きいか 採算計算では費用を色分け 損益計算書では、10個作った「いちご大福」のうち8個売れたら160円、4個売れたら80円、1個しか売れなくても20円儲かるという話でしたね。 これでは経営の舵取りができないので、本当の儲けが知りたい! そのためには、採算管理の考え方、いわゆる「直接原価計算」により、「いちご大福屋🍓」の本当の儲けを計算してみましょう。 採算計算のためには、まず原価の中身を整理することが必要です。 先に見たとおり、「
4.「いちご大福」を何個売れば採算がとれるか ? 1個当たりの「限界利益」を把握しよう 「いちご大福」を何個売れば、「いちご大福屋🍓」さんの採算がとれるか計算してみましょう。 ふたたび、「いちご大福」の原価の中身を整理します。 苺や餡などの材料費は、売れる個数に比例して、売れれば売れるほど増える変動費です。 これらの変動費は、1個当たりで考える必要があります。 「いちご大福」の変動費は、1個当たり30円です。 一方、職人さんの給料(固定給)300円と、電