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ここがどん底。

本当にスーツケース1つ、お金も少ししか持たずに帰国したので、すぐに寮付きの仕事を始めた。

が、体調、精神不良で2週間と持たなかった。
しかたなしに再び連絡を取った夫が、慌ててタイから迎えに来てくれて一旦沖縄のかかりつけ病院へ。

双極性障害の診断を受けたのはその時、37才だった。

病気になった確かな原因はわからない。
ただ振り返って思うのは、自ら選んだ(自分で選んだと言っているが、洗脳されていたんだろうというご意見もあるかもしれない。まあ、、どっちでもいい😂)そのクリスチャンの生き方が、本当の本来の自分の性格や思いとはかけ離れているもので、知らず知らずのうちに無理をし、思いに蓋をし、何かが壊れてしまったのかもしれないと、今は思う。

本当のところはわからない。し、母や、その宗教を責めるつもりもない。
幼い頃に宗教に接し、その生き方について知る切っかけになったのは母だが、その後自分で決められる年齢になって、大人になってからもそこにとどまったのは間違いなく自分の意志だからだ。
そこで出会った人たちとのいい思い出もたくさんある。
ただ、私はその生き方を続けることができなくなった。それだけのことだ。

そこから闘病と話し合いが始まったが、まるで二重人格のように人が変わってしまった躁状態の私を相手に、夫も鬱を発症。
数回の別居、幾度となく行ったカウンセリングや検査。実家の親も巻き込む自殺未遂騒動を経て、最終的に離婚へ至った。2021年40歳の時である。

それはこれまでの人生がまさにひっくり返った瞬間だった。
唯一正しいと思ってきた生き方からおっこちた、という感覚。

お金
社会的地位
ビジネス経験
友達
人脈

何もない。まさにゼロ。

困った時に頼れる実家があるのはほんとうに救いだったが、寒い北海道の、私の過去を知る人ばかりの小さな田舎で今後も生きていくのは無理だと感じていた。

そんなゼロの境地で、こともあろうに私は

ワクワクしていた

かつて感じたことのない解放感。
・・自由!!

誰かの名を背負わなくていい!
信じる神の名も、夫の名も、誰かの評判を落とすことを気にせず、毎日の暮らしの選択が自由にできる解放感

タバコやたくさんお酒を飲むこと、自由に恋愛すること、友達を選ぶのも、どんな仕事をするか、ギャンブルだって。
私は私の責任でできるのだ

人生の折り返しと言われる40歳
私は折り返さず、うまれ直した。

私の第二の人生が始まったのである

つづく・・

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