台湾留学で病んだ話 part2

遡ること2020年

コロナ感染者数が一気に増えている中、手袋、飛沫防止メガネ、N95のマスクをつけて万全の体制で台湾に上陸した。

飛行機を降りてすぐ、隔離のホテルに向かった。
東京のような街並みの都市部の中にあったホテルは一人で2週間過ごすことを考慮してくれてなのか、シングルベットが謎に2つ、そしてバスタブのついた豪華なお部屋だった。

朝ごはん7時、夜ご飯6時という新しい生活習慣が、堕落していた生活を送っていた私にとってはカルチャーショックよりも何よりもメンタルに来た。

隔離生活を見越して大量に持ち込んだお菓子とドレッシングのおかげで食に悩まされることもなく無事2キロ増えた重い身体と中身がだいぶ軽くなったスーツケースを抱えて、台湾での一人暮らしに胸をときめかせながらホテルを出た。ホテルを出た時のあのなんとも言えない開放感はなんとも言い表せないようなものだっただろう。


ホテルを出て真っ先に見たもの。当時付き合っていた彼氏。

うれしかった。んだと思う。

そしてそのまま彼氏が事前に内見と契約を手伝ってくれていた新しいお家にたどり着いた。

家賃が少し高めだけど条件にこだわったお家は私の人生初の一人暮らしの家となる予定だった。

家具や生活必需品を購入していく中で、右も左も分からない私にとっては彼氏がいないと何もできない状態だった。


当時の物件を決めた理由のうちの一つは彼氏の家が近いことだった。
何かがあったときには助けてもらえるからという理由だったはずなのにいつからだろう。彼氏がうちに居候するようになったのは。


私は元から一人の時間が割と好きだったこと。
彼と付き合ってから半年以上遠距離恋愛だったこと。
彼と同棲するつもりは全くなかったこと。

ここからだろうか、私の頭の中の計算が、計画が少しづつ崩れ始めたのは。


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