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四季彩事典 3月

赤みの黄:山吹色(やまぶきいろ) / サンライトイエロー

 山吹色は、古くから黄色を表す代表的な色名です。梅の花に始まり山吹の花で終わるのが旧暦の春でした。
 山吹色は、黄金色を表す色名にも用いられ、大判・小判を指すこともあります。

 三寒四温の表現に共感できるこの月。柔らかな暖かさが伝わる黄色に知らず知ず目を惹かれてしまいますね。 実は黄色は、希望や愛情を求める心理を表している色でもあります。暖かさだけではなく、

年度末の卒業や異動による

別れや旅立ちの寂しさや、心細さのメッセージな

のかもしれません


 英名の"サンライトイエロー"は春の日溜まりのような陽光の暖かさをあらわす色のこと。洋の東西を問わず、黄色は春の代名詞の色といえます。
 
 他にも春の訪れを感じさせる黄色には菜の花やたんぽぽなどがあります。ヨーロッパでこれにあたるのがミモザの黄色。庭先にこのミモザの花が咲き始めて街中が黄色で覆われると、春の訪れを感じるそうです。
 ミモザは日本名ではハナアカシアといますが、卵のみじん切りがのったミモザサラダやカクテルのミモザなど一般的には「ミモザ」の方が馴染み深いですね。

 明るく暖かなイメー ジが伝わる黄色ですが、黄色い花の花言葉には芳しくない意味がある場合が多いので、プレゼントの際には前もって調べることをお勧めします。 

 中国では黄色は光を表す色として、皇帝だけに着衣を許される色でした。“皇帝”ももともとは“黄帝”という字をあてられていたのです。その他“黄河”など偉大さを意味する場合にも用いられる色です。黄色そのものというよりやはり黄金の意味合いとして使われているのでしょう。


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