スターバックスの戦略
先日のAmazon Prime Day、面白そうな本が無いかアマゾンを眺めていたら、タイトルで気になる本を見つけたので読んでみました。
その中で印象に残ったことや考えたことをアウトプットします。
『スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?(ジョン・ムーア 著)』
スタバってちょっと高いので、たまにしか行かないのですが、
確かにお店の雰囲気やドリンクはすごく素敵ですよね。
どの店舗もキレイで、リラックスもできるし、集中した作業もできるし。
加えて、おしゃれな店員さんが多く、その対応はいつもさわやかでこれまた素敵な印象です。
(ただ、だからこそいつも激混み。。。)
そんなスターバックスの企業としての戦略や、考え方を紐解く本で、少し古い本(2014年初版発行)ではありますが、非常に勉強になりました。
特に印象に残ったポイント
ナンバーワンじゃなくてオンリーワン
(まさかスタバからSMAPを思い出すとは)
スターバックスは、ただコーヒーを頼めるカフェではなく、
良質のコーヒーを飲めて心地よくくつろげる体験(スターバックス体験)を提供しているカフェとして、既存のコーヒーショップとは別領域のビジネスを確立し、成功を収めている。
既存のビジネスで、競合と価格競争や機能競争に陥ることは避ける。
同業他社と競ってトップを目指すのではなく、他にないビジネスを作り出し(または定義し)、唯一無二を目指すことで、「どこにでもある」が「他にない」に変わる。
それにより、個人個人に根付いて顧客を強く惹き付けられる。
「カフェに行こう」ではなく、「スタバに行こう」へと変わる。
新規顧客は増えるし、既存顧客ももっと深く関わってくれる、正のサイクルが回っていく。
顧客体験の質を極める
スターバックスが提供するのは、コーヒーではなく、最高の顧客体験(スターバックス体験)。コーヒーの質を高めることは勿論、店舗の位置、清潔感、空間デザイン、各種イベントの開催等で、最高のエクスペリエンスを提供する。
最高であるが故に、値引・割引は基本しない。妥協することなくサービスを提供する。
また、最高を提供しようとする姿勢は、自然と顧客を惹きつけ、そこからスターバックスの「ブランド」に昇華していく。
正しい努力を続けている者に自然と結果がついてくるのと同じように、
顧客体験の質にこだわり続けることで、自然とブランドが確立されていく。
顧客満足の前に従業員(パートナー)満足
スターバックスでは、従業員のことを「パートナー」と呼ぶ。
商品はマネできても従業員はマネできない。企業にとっての唯一無二の資産。
またスターバックスの場合、従業員こそが企業の顔であり、ブランドの要。
従業員に満足してもらうことで、企業の顔の質を維持・向上させることができ、それが企業成長に直結する。
(実際、スターバックスでは、2004年には新規顧客獲得のための広告費より、従業員の雇用と教育に資金を投じていたそう。)
また、熱意ややる気の無い従業員には辞めてもらう、という判断も重要で、その分、情熱を持った人を採用するために、しっかりと時間をかけて取り組むべき。
確かなスキルや経験を持っている人を採用するより、情熱や熱意をもって仕事ができる人が増えれば、その情熱が従業員に伝播し、企業の成長につながり、顧客の満足度も高まり、さらに従業員の情熱が増していく。
正のサイクルが回っていく。
気づき・考えたこと
"ブランド"は作ろうとして作るものではなく、なるようにしてなるもの。
広告の力は偉大だが、それ頼りでは望んでいたようなブランドの確立は難しいはず。実力が伴ってこその"ブランド"だと思います。
自分が経験した銀行の営業では、お金が商品のようなもので、そうなると他社と違いを出そうとしても、利率を変えてのコストメリットで競い、営業することが多い。顧客としても、コストメリットが出る選択をすることは確かに合理的です。
また、「あそことは”付き合い”があるから」という理由で取引を続けているような話は、ビジネスの世界で多い。
そういう世界で、オンリーワンになるためには、これまでにない価値の提供だったり、商品やサービスの再定義が必要になるのかもしれないと感じました。
企業としてのブランドもそうだし、"自分"というブランドをどう捉えてもらえるか。
仕事の話だけでなく、日ごろの行いから、周りからどのように見られるかにも、通じる話かもしれない。
この時に大事なことはたぶん”習慣”であり、"目に見える行動"なんだと思うので、自分はこれからもこのようなアウトプットを習慣にし、続けていきたいです。
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