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消えた人 【7/1096】
いなくなってしまった
現実味がなく
思い出すと悲しい
これがほんとなんだけど
ほんとのことが信じられない
これからどうしたらいいのか
自分の罪と他人の罪
消えた人の苦しみと悲しみと怒り
怒りは悲しみとなり
巣食っていくそうだ
そのちいさな部屋は
出来上がると居心地がよく
そこにいる時間がふえるのだろう
孤独の部屋
孤独から守られる部屋
守られながら
のみ込まれていくのだろう
そとからは誰にもわからない
同じ部屋を持つものしか
共有できないのだが
ほとんど出会えない
みな見せたくないから
平静をよそおって
しずかに生きている
気づいてあげられたらよかった
愚かな自分と
生きていかねばならない