山崎@SFSS
NPO法人食の安全と安心を科学する会(SFSS) (http://nposfss.com/ )の理事長です。東京大学農学部卒、リスク学者、獣医学博士。食の安全・安心に関わるリスクコミュニケーションをミッションとしております。
最近の記事
「遺伝子組み換え食品の恐怖(鈴木宣弘氏)」⇒「フェイクニュース(レベル4)」~SFSSが文藝春秋創刊100周年特集(2023年1月)をファクトチェック!~
遺伝子組換え作物が世に登場して約30年、いまでは日本が輸入する大豆・とうもろこしなどの大半が組換えDNA技術により品種改良された農作物のはずだが、我々が目にするのは「大豆(遺伝子組換えでない)」といった食品表示ばかりなのは何故だろうか。「無添加」「保存料不使用」「無農薬」などと並んで、その食品に含まれない成分をわざわざ任意表示することで、いかにも「安全な食品ですよ」と誇張するマーケティング・バイアスは、一般消費者のリスク誤認を助長してきた大きな社会問題だ。 我が国に流通す
健康リスク・価値損失リスク・環境リスクをどう評価する? ~安全第一、安心は二番目であるべき~ [理事長雑感2022年7月号]
"リスクの伝道師"SFSSの山崎です。本ブログではリスクコミュニケーション(リスコミ)のあり方について毎回議論をしておりますが、今回は消費者市民が食品のリスクを適正に評価したうえで選択する、いわゆる「エシカル消費」に必要な視点について、吟味思考(クリティカルシンキング)により議論してみたいと思います。 まずは、食品を選択する判断基準についての仮想エピソードを、以下でご一読いただきたい。なお本エピソードは、吟味思考のために筆者が考えた架空の会話なので、登場する特定の用語や環