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小規模自治体「で」どうやって始めるオープンデータ

"本記事は、「IT行政に関することは、数ある担当している仕事のほんの一部で、色々言われてもやってられんよ!」っていう小規模自治体に向けて書いている記事ですので、わからない方が見たらなんのこっちゃです。また、これに対して「今更ー」というのは論点が違いますのでそれは別に。"

どうもこんにちは。2019年度より内閣官房オープンデータ伝道師を拝命しましたヤマガタです。
伝道師会入りして一年、地域メンターという北海道内自治体で「自治体オープンデータ化支援」をさせていただいて二年。僕なりに思うところや考えるところがあるので書き記してみたいなと思います。

むしろ、これ読んでもらえればオープンデータに取り組めって言ってるけどどうやったらいいかわからないやっていう小規模自治体の方の手助けになればいいなあとか考えて書いてます。

まず、オープンデータってなんぞや

こちらについては、既に多くの記事や資料が掲載されています。
その中でも非常にざっくりとしてわかった気になれるのはこちらの資料です
(ステマ)

(もともと2015年に作った資料を2018年にちょっと直しただけの資料なので、まあ色々な部分は勘弁して欲しい)

このほかにも、もっと詳しく自治体オープンデータについて知りたい場合は

政府CIOポータル「オープンデータ」
総務省「オープンデータ研修ポータル」

なんかを見ておくとしっかりと、国内の方針が知れます。
知れば知るほど、いろんな考え方もありますし、目指すところもあったりします。
そもそもの意味でのオープンデータって何よっていう話になれば

オープンデータハンドブック

がまとまってて、おすすめしています。

しかしながら、自治体には、いつも「オープンデータへの取り組みについて」的なお知らせなんかが来ており、わからないながらにも、すでに「言葉だけでも知っていて、一回は資料を読んでいる」方々が、本日の僕の記事を読んでくださっているであろうと想像しますので、僕からは今回「オープンデータ」についての詳しい説明省きます。

ということで、今回の本題に入っていきたいと思います。

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オープンデータっていろいろ通知がきたり、言われたりしてるけど結局どうすればいいの

これにつきますよね。小規模自治体においては、とにかく

「多岐にわたる業務が一人に集中しすぎていて頭の切り替えが大変」

であること、容易く想像ができます。
そんな状況で、「やんわり」と「オープンデータに取り組むこと義務化されたんですよー」と優しく言われても

「やさしく言われてるから、とりあえず今はやらなくてもいいんだべや」

と、考えてしまうこともとても理解できます。ですよねー。
でもでも、これからの時代、ICTの活用は必須というか、もう始まってますし、言うなれば役所だけが古風な状況に陥っていると言っても過言ではない時代になってしまいました。
こと、オープンデータについても、「自治体になんのメリットがあるかわからん」と言われますが、一つだけ簡単にいうと

「国としてメリットがあると考えられるので進めている」

のです。すなわち住民に対してのメリットなのです。これに尽きるのです。だから、義務化にもなったし、とりあえずやっとかないと

「住民が自分が住んでいる自治体のデータを自由に利用する権利」

これを、奪っていることになります。だから、まずは

「ウチの街、オープンデータに取り組み始めましたよ」

と言い始めるところが重要になります。これがないと何にもはじまりません。
始まればどんどんと、進み始めます。そう、まるで自治体ホームページが流行り始めた20年数年前とおんなじ構図ですね。

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どうやって宣言するのさ

まず、準備をしなければならないもの。それはデータです。
ただ、どんなデータを出せばいいかわからないし、なんとなく「オープンだ」というのは怖いですよね。そこでお勧めなのが

介護サービス事業所一覧データ

です。こちらのデータは介護サービス情報の公表制度によって義務化されているので、日本全国どこの自治体でも必ずホームページに出ているデータ(のはず)なんですよね。さらにこちらのデータ、実は内閣官房が自治体がオープンデータに取り組みやすいよう(?)に発表している

自治体オープンデータ推奨データセット

にも含まれているんです。
そうです、察しの良い方はお気づきだと思いますがこちらのデータを利用すれば、当然今利用していて、公開しているものを、もっと住民や事業者が利用しやすい形で公表・公開できる、すなわち「こわくないオープンデータ」が出来上がります。

こちらのフォーマットに沿った形で、データを作り直し、そして、自分の町のサイト、または北海道のように「北海道オープンデータポータル」というサイトを立ち上げ、自治体がデータを管理しやすいようにしてくれている場合もありますので、そちらにデータをアップロードしましょう。

そうそう忘れてはいけないのが稟議書ですね。
「上司の理解が得られない」という話も割と聞きますし、「それ、なんの意味があるの?」「それをやることによる効果は?」とまで聞かれると何とも答えられないという話も聞きます。
そんな時は思い出してください

オープンデータは義務化されたんです

上司が「やらん」と言ったら、それは「上司の責任・判断」のもとで義務を無視してるのでしょうがないです。むしろそれのせいで今後何か損をする様なことがあれば「全部上司が悪いw」
でも一言だけは伝えてあげてください。

オープンデータは義務化されたんです

最後の仕上げです。
自分の街のサイトに1ページ、「オープンデータ、はじめました」的なページを作り公開し、先ほどのサイトへのリンクを貼ったり、または、この作成したページにつくったオープンデータをアップロードしてください。
なお、オープンデータ始めましたページについては、北海道音更町さんのページとかがシンプルでわかりやすいかもしれません。

最後の最後で、都道府県庁のオープンデータ担当に

「うち、オープンデータ、はじめたから(ドヤァ」

と、電話(笑)してください。晴れてオープンデータ取り組み団体の仲間入りです。

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公開したらどうするの?

更新しましょうw
これから先、マイナンバーカードの爆発的な普及が始まる(はず)ですが、そうなれば電子申請やら情報閲覧やらのニーズは高まります。なんとなく、ここ5年くらいで一気に加速しちゃうんじゃないかなあと、根拠はありませんが、そう囁いています。私のゴーストが。

その時に、様々な民間サービスも立ち上がってくると思いますが、その時にオープンデータは威力を発揮していくはずです。
また、その時期にはきっと、もうすこし楽な形で自分の街のデータをオープンにできるでしょう。

ただ、その、「もう少し楽な形」を作るためには、確実に

日本全国の自治体がオープンデータに取り組んでいないと実現できません

だって、統一された取り組みじゃないのに、無理ですもんね。
え?田舎だからそんなの使う人いない?
田舎だからこそ使われると思いますよ。だって僕ならつかいますもんwわざわざ遠い役場に行きたくないw

まずは一緒に手をつけてみませんか?確実にその次の世界が待っています。

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Digital Strategist。北海道森町でハウモリを運営してます。内閣官房オープンデータ伝道師/総務省地域情報化アドバイザー/モリラボ事務局(地方版IoT推進ラボ)/行政アーティスト/MIEE たっくんって呼ばれがち https://twitter.com/howmori

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森町で感じたことを何となく書き留めています。

コメント (3)
オープンデータについて自治体の現場でメリットが特にない(目に見えない)
というのは最大の障壁だと思います。

オープンデータ活用事例も、すでに実証実験を終えてサービスを停止していたり
民間企業や市民にとってもメリットが本当にあるのか。。。

メリットは見えない→でも義務だから→とりあえず最小限のことをやる
いかにもお役所的かつ非生産的な仕事に成り下がっていると思います。
国としては100%に近づける、というKPIだけ達成できればそれでよいのでしょうね。

オープンデータを市民や自治体の現場の職員にとっても価値のあるものに
昇華させるにはどうしたらよいのでしょうか…。

とはいえ、私も何のアイディアもないのですが。。。

ぼやいてしまい、申し訳ありません…。
>メリットが目に見えないというのは最大の障壁
すごく同意もしますが、同意もできない面もあります。
ICT行政サービスKPI的ななにか(個人的にはKPIってあんまり意味を持たないと思っている派)を現状測るものとしては、目に見えるメリットがないから行政がやらない・やりづらいというのは、おんなじ位置にいるものとしてとってもわかります。
しかし、ICTに限らず公共サービスで現実的に目に見えているものってなんでしょうね。
ICTとなると急に目に見えるものを求めたがりますが、行政サービスは目に見えないものばかりです(よね?)。
ICTを活用した行政サービスに対するKPI的ななにかの考え方を考え直す時期なのかなあと考えています。

ただ、
>メリットは見えない→でも義務だから→とりあえず最小限のことをやる
>いかにもお役所的かつ非生産的な仕事に成り下がっていると思います。
こんな記事書いておきながらいうのもなんですが、この感覚は間違っていないというか、そう感じますよねw
ただ、一方で前に進む上では必要悪というか、難しいところですね。
通りすがりにも関わらずコメントへの返信ありがとうございました。

>ICTとなると急に目に見えるものを求めたがりますが、行政サービスは目に見えないものばかりです

ご指摘のとおりです。
それゆえに現場の職員は見えない敵と日々戦い、疲弊しているのだろうと思います。
行政サービスそのものをもっと可視化、数値化し、その成果をもとに政策評価を
検証可能な形に変えていく、そういったことが今後必要なのでしょうね。

そういうEBPM的な議論を一歩前に進めるためにも、
おっしゃるとおり必要悪、なのかもしれません。

日々田舎の役所で悶々と仕事しているものでついコメントを書いてしまいました。
大変失礼いたしました。ご丁寧にありがとうございました。
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