石徹白（いとしろ）Life１１０９日目【夕方から数時間で25cm以上の降雪ありホワイトアウト】

一気に本気を出してきた厳冬期のシベリア寒気団with霊峰白山。

氏子総代として22時からの除夜祭に向かうには、
軽トラックで道路の雪を押しながら走るような状況となりました。

白山中居神社の鳥居から続く巨樹の森。

昼間とは全く違う気配で、
闇から始まる古の扉がそこにありました。

あなたにとって畏怖とはいったいなんでしょう。
幼きころから感じてきた懐かしさと畏れの原風景。

明るすぎる現代社会においてだけでなく、
人として生かされてきた歩みの中に
なにがしかの役割がありそうです。

膝上までの雪を感じながら森を行くと、
暴風雪により境内でホワイトアウトに巻き込まれました。

滝行ならぬ「雪行」とでも言いましょうか。

笠をかぶり、静かにそこに佇んでいると、
やがて嵐は去って月明かりが森を川を照らしていきます。

そして私はそこに包まれているのです。

なんとも言葉に尽くせない感覚。問いかけ。
全身全霊で浴びました。

拝殿での御神事は神職2名と氏子総代3名で滞りなく行われました。

帰り際に宮司様が

「始まりと終わりがあれば、終わりが大事。始まりは誰もが意識して当たり前。終わりを大切にすること。」

そんな言霊を私達に渡してくださいました。

これまでずっと誰かが粛々と大切にしてきたもの。
そこに私達もつながっている。

私が産まれてきた理由を思い出して、
私達の終わりに向かって確かなる歩みを紡いでいこう。

そんな気持ちになりました。

終わりの始まり。粛々と。

元日は午前10時から「歳旦祭」です。

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