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「今」#069 擬音に満ちた世界

カチャ、カチャと乾いた音

今まで大屋根にいた瓦は無造作に剥がされていく

形ある物はいつか必ず壊れる、と

聞いた事があった

壊れなくてもその場に居なくなれば

それもまた

壊れるのと一緒でその場から消えることだ

このカシャ、カシャの音は心地よい音なのか?

乾いた空気の中、終わる仕事を見据えた明るい音、とも言える

用済みはさっさと行け、とずっとそこに居たのに剥がされ積み重ねられる悲哀を帯びた音、なのか

世の中は擬音に満ちている

私の心は擬音に満ちている

聞こえてくる音に意味を加えるのは「私」だ

うん、心地よい

ただそれだけのこと

(^-^)

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