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5Gがやってきた!で何が変わるのか?

コロナの話題に覆いつくされ大きな話題になりませんでしたが、2020年3月日本で携帯電話の5Gサービスが開始されました。
5Gは5th Generationの略で、携帯電話システム(電話網と端末を合わせた全体のシステム)として5世代目であることを指します。
5Gの特徴として、従来の方式と比較して高速・低遅延・多数同時接続という特徴があげられています。

これを利用した、すごいサービスが出てくる、と宣伝されています。
例えば携帯キャリアのWebサイトでは、AR・VRの活用など、5Gを活用したアプリケーションの世界観が紹介されています。

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しかし、VRなどのアプリケーションは、有線接続やWiFi接続を使えば、現状でも利用可能なものです。

では、5Gならではの新たな使い方は、何でしょうか。
それを考える前に、AppleのiPhoneの世代別と通信方式について見てみましょう。

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iPhoneは2012年に3Gから4Gに切り替わっていました。
当時のことを思い出してみると、iPhone5になって画面が少し大きくなったとか、OSが進化した、などハードウェア/ソフトウェア側の進化が大きいように思いましたが、出来ることが画期的に増えたかというとそんな記憶もないかと思います。

4Gも、3Gに比べて高速・大容量と言われていました。
こう考えると、5Gになっても急な変化はないように思います。

5Gで何が変わるか?

では、5Gが出ても何も変わらないでしょうか。
モバイル環境のインフラが強化されることで、思ってもみない形でアプリが恩恵を受け、アプリ開発がさらに活性化することはあるのでは、と私は思っています。

たとえば、iPhoneが3Gから4Gへ切り替わった2012年は、LINEなどSNSの利用が加速的に増えていった時期です。
もちろんSNSは4G機能が必須のサービスではありません。3Gでも十分使えていました。しかし、写真のアップロード速度の向上などの点で、SNSは4Gの恩恵を受けています。
さらにその後、インスタグラムやTikTokなど、4Gの恩恵を受けやすい画像・動画系サービスが流行しだしました。

4Gを開発する企業側は、まさか「インスタ映え」な世界がやってくることを想定して4Gを開発したわけではないと思います。

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やはり「使い方」の事前の想定は難しいと感じます。

中小企業としてはどう対応するか

現在ではSNSは、個人だけでなく、企業が利用者との関係性づくりのために必須のアイテムとなっています。中小企業診断士試験でもSNSの使い方をテーマとした問題も見られるようになってきたくらいです。

4GにとってのSNSのような、5Gにとっての新たな使い方はすぐには登場しないでしょう。しかしいつか必ず登場すると思います。それは5Gを開発する企業が想定するものとは違う「何か」だと思います。

中小企業としては「5Gが出て、新たな使い方やアプリ開発が加速されそうだ」「何か出てきたときに乗り遅れないように、少しだけ注意しておこう」と心に留めておくのが良いと考えます。

IT系企業に所属する企業内診断士です。