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文法指導を考え続けた英語科教育法Ⅱ

2年後期、英語科教育法Ⅱが先週金曜日で無事ゴールイン。大雪や震災の影響で本来の予定と色々変わったところもあったが、みんなよくやり切った。

今年の英語科教育法Ⅱは(文法に苦手意識のあるこの代の学生たちに合わせて)文法指導に焦点を当てた。単に文法の勉強をするわけでも、文法を説明する練習でもなく、「文法の3側面(形式・意味・機能)」「意味順英文法」を軸にした文法説明と、文法演習のための「言語活動」をデザインするのがテーマ。

文法説明についてはもう少し私がモデルを示したり、学生が丁寧に勉強したりする時間を取れるように来年度に向けて、私の方で授業デザインの改善が必要。
一方、言語活動についてはこの授業を計画していた頃の期待を超える成果が現れたと思っている。

  • 文法形式だけでなく、意味のやり取りがあるか

  • 文法を使用する場面として適切か

  • 文法を練習する回数として十分か

  • 活動として取り組みたいと思える工夫はされているか

以上の4観点を半期の間、何度も示し続け、最終課題として一人一人の学生が行った言語活動では、ほとんど全ての活動が上の4観点を意識してデザインしたことがよく分かるものになった。

特に「活動として取り組みたいと思える工夫」については、私も驚かされたことが何度もあった。基本的には観察者として動画を撮影しながらウロウロしていたのだが、「え、この活動俺も入れてほしい!」と思ったことは1度や2度ではなかった。
その辺りは、元々楽しいこと大好き(つまんない授業ムリ、キライ)な学年らしいパフォーマンス。

とんでもなく贅沢なゲスト講師のお力も存分にお借りした。

2015年、私が今の彼女らと同じ学部2年生の後期にやった模擬授業は今でも覚えている。
比較級の指導を、背の高いモデルさんや女優さんと背の低い男性芸能人の身長を比べる例文で、当時の英語科教育法ではクラスの中で確か唯一黒板ではなくパワポを使い、間違いなくただ1人私だけが全編英語で授業をした。

先生からのフィードバック(の大意)は「ICT使っててすごい」「オールイングリッシュでやって偉い」だった。大事なことなので2回言うが、これが当時の英語科教育法の担当教員のフィードバックだ。
私が、自分の授業のレベルの低さを棚に上げて、「こんな英語科教育法で良いわけない」と憤り、大学教員を将来のキャリアとして強く意識したのがまさにこの頃だ。

当時の私に比べたら、今年度の2年生は遥かによく考えて授業を作ってくれた(拙いながらもちゃんと全員オールイングリッシュでやりました)。
まだまだ出来ないことも沢山ある(し、何でも出来るようになる必要もない)が、このメンバーでまだまだ成長できると確信を持てる2年後期だった。

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