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カードゲームで意味順英文法:学研ステイフル『英語でブンツクル』

大学の英語サークルや学内のカフェで遊べて、かつ英語も学んだり使ったりできるゲームを色々探している中で見つけたこの商品。
パッケージからして、意味順英文法を体感的に身につけられそうな気がしたので、即購入。
すぐに届いたので、その辺にいた学生と先生に「一緒に遊びましょ」って声をかけて、早速プレイ開始。

対象年齢は「6歳以上」ということで、英語に初めて触れる子どもでも楽しめるようになっている。「人カード」「動きカード」「ものカード」「場所カード」の4種類があって、それぞれのカードに1から4の数字が振られているので、とりあえず1から4の数字カードとして扱えば、本当に英語力0でも遊び始めることができる。文法という概念を導入せず、英単語カルタとして遊んでみるのも初学者にはとても良いと思う。

私は中学生以上で英文法を基礎から学び(直し)たい人向けに使いたい人間なので、4種類のカードを使って文を作る遊びをやってみた。まずは説明書に書かれている通り、1~4のカードをそれぞれ数枚ずつ持った状態で、自分の手札にあるカードで文を作って、場に出す。場に出た文の中で最も良い文に投票して、一位を決める(良さの基準は自分たちで決める)。
これがおそらく意味順英文法みを感じながら遊ぶ、最もオーソドックスな遊び方だろう。

その後、学生の提案で、(ちょうど4人で遊んでいたいので)一人ずつ「人カード」「動きカード」「ものカード」「場所カード」のどれかを担当し、3カウント毎に自分の手札からカードを出し、4人で1つの自然な文を作るというゲームをやってみた。これがまた楽しい。「動きカード」と「ものカード」の相性(つまり、動詞とその目的語になる名詞のコロケーションの自然さ)が一つの肝なのだが、地味に「場所カード」や「人カード」の相性もあって面白かった。例えば、「人カード」担当が"My parents"を、「場所カード」担当が"at school"を出すと、「動きカード」担当と「ものカード」担当はかなり苦戦する。実際そういう場面があって、「主語my parentsなのに、なんでat school出すの!?」みたいなツッコミが入って笑えた。それっぽく言えば、基本的には統語的な操作をアレコレして遊んでいるんだけど、ゲームによってはそこに意味的な要素を入れることもできるということ。

英文法のリメディアル的なクラスでも意味順は超重要な概念として扱っているので、このゲームも出番があるかもしれないと思い、急いでもう3セット購入した。

子どもに英語を教えている/教えたい人、子どもと一緒に英語を学んでいる/学びたい人に、おすすめです。もちろん子ども(あるいは大人も含め学習者)が実際に楽しめるかどうかは人それぞれなので、そこまで責任は負えないけれど、試す価値ありだと思います。

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