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そもそも教育に必要なのは体力じゃね?と思った3日間

3日間、サッカースクールのアシスタントコーチとして、子どもたちと触れ合ってきました。

子ども達と触れ合う機会があるといつもそうですが、学ぶことがものすごくあり、僕の脳は刺激されます。

今回はそんな子ども達との3日間で考えたことや感じたことを、まとまらない文章でゆるっと書いていこうと思います。


このスクールは小学3年生から6年生を対象に3日間かけて行われたプログラムで、20人の子ども達が集まりました。

テーマは「自ら課題を見つけて、考えて解決すること」で、勝負形式で色々なゲームを行い、頭を使いながらサッカーをするプログラムが組まれていました。

答えがあるようでないような、そんな現代社会を生きていく上でとてもとても大切な能力です。

なかなか難しいテーマで、小学生には難しいのかなと思ったりしていましたが、子ども達なりにとても考えて向き合っていて、質問や意見もたくさん飛んできて、コーチとしての自分の立ち振る舞いを考えるきっかけになりました。


教育で大切なことは「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」ことです。答えを教えるのではなく、答えを導けるような能力を身につけてもらうということ。

魚を与えてしまっては、魚を与えてくれる人がいないときに何もできない人間になってしまいます。お金をあげるのではなくて、お金の稼ぎ方を教えることができれば、お金をくれる人がいなくても、必要な時に必要なだけお金を生み出すことができます。

変化の時代と呼ばれる現代社会では、毎日のようにルールが変わり、それに適応して生きていく必要があります。今までの文化が簡単に無くなり、新しい文化が誕生し、社会がものすごいスピードで発展していきます。テレビを見る人が減り、YouTubeを見る人が増えたように。

社会の変化を感じとり、その都度自分で考え、目標に対して自分の課題を見つけ、どのように取り組んでいくのか。これはとてもとても大切なことなのですが、なかなか学校では教えてくれません。

日本の学校の勉強には、いつも「正解」があります。そして、「どれだけ正解を出せるか」というもので評価をされます。学校のテスト、受験などがそうです。そんな中で生活していると、つい「正解はあるものだ」ということが無意識のうちに頭の中に刷り込まれていきます。

しかし、社会では「正解」があることは少ないです。これからの時代は特に、昨日は正解だったものが、明日には正解ではなくなる。そんなことが起こる世界です。

そんな目まぐるしく変化する時代を生き抜いていく上で、とてもとても大切な能力を培うことのできる3日間だったと思います。


それをサポートするコーチとしても、このことをしっかりと理解して立ち振る舞っていく必要がありました。

子ども達は、学校の教育で無意識のうちに「正解がある」ことを教わっているので、コーチの僕に「これってこう?」と自分の出した答えが合っているか合っていないのかを聞いてきます。

ここで意識したのが、答えを言わないことです。まずはちゃんと子どもの話を最後まで聴き、その上で質問で返すようにしました。

「どう思う?」「それで合ってると思う?」「他にもないかな?」「本当にそうかな?」「どうしたらもっと上手くいくかな?」「こんなときはどう?」

こんな感じで、ずっと質問を投げかけて、僕の意見もなるべく言わないように意識しました。そのことによって、自分で考えることを促します。

これを2日も続けていると、コーチが答えを教えてくれないことを悟ったようで、最終日には「これってこう?」と聞いてこなくなりました。その代わりに「ぼくはこう思う!」「こうしたらいいじゃん!」みたいな形でたくさん意見を出してくれるようになりました。

これは大きな大きな成長です。

自分で考えて、やってみて、確かめて、また考える。その繰り返しで成長していきます。正解はありません。


思えば僕は、めんどくさい子どもで、先生を困らせるようなことや屁理屈をたくさん言う子どもでした。怒られてもなんで怒られているのか理解できないときは、ぜんぜん気にせずに言うことを聞きませんでした。どんなときも「なんで?なんで?」と納得のいく理由を欲しがる子どもだったかもしれません。今もそれは変わらずですが、、、笑

数学の授業では、公式をそのまま教える先生に対して「なんでこの公式になるの?」と質問したら、「授業を遅らせる気ですか?」と怒られ、不貞腐れていたこともありました。

今ではそんな先生の気持ちも理解できます。

たった3日間でしたが、子どもと触れ合った時間は楽しい反面疲れました。遊んでいる時は良いのですが、無尽蔵に体力のある子どもたちに、エネルギーを吸い取られていて、スクールが終わった後に一気に疲れを感じました。

これをお父さんお母さん、学校の先生は毎日やっていると思うと、頭が上がりません。笑

朝子どもを起こして、ご飯も作って、学校にも行かせて、洗濯もして、お風呂も入れて、寝かせないといけない毎日を送っている中で、いちいち公式の成り立ちなんて教えている体力もなければ、子ども達の考える力を養うような質問を返している体力はありません。

子どもに寄り添う体力も時間もなかなかないんですね。

YouTubeを見せておけば大人しくしてくれるし、ゲームを買い与えればとても楽です。怒れば時間も体力も使わなくて済みます。

そんなことに気づき、教育に必要なのは、まずはなによりも「体力」なのかなと思ったりしました。僕は子どもも好きだし、教育について勉強したり、考えたりすることはありましたが、僕の考えることはいつも机上の空論で、現場で起こっていることとは違いました。

これを踏まえて、もっともっと現場に寄り添って、教育について考えていく必要があるなーと思いました。まずは体力をつけます!笑


そんな感じで、3日間のスクールで子どもに寄り添った時間は、とても濃いものでした。

子ども達の成長スピードに負けないように、僕も色々なことから学んで成長していきます。




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