本の紹介45冊目 『アフターデジタル』
こんにちは、TAKUです。
今日紹介するのは、藤井保文さん、尾原和啓さんの著者『アフターデジタル』です。
藤井さんは、現在中国で日系企業に対してデジタル化変革の支援をするコンサルタントをしています。
尾原さんは、グーグル、マッキンゼーなどのグローバル企業を経験し、IT批評家として著名な方です。
本書は、デジタル化する世界分かりやすく説明していおり、その世界で生き残る術などを紹介した一冊です。
それでは説明していきます。
【オフラインは存在しなくなる】
現在の日本では、多くの企業が「デジタルテクノロジー」を積極的に取り込んでいますが、その軸は「オフラインを軸にしてオンラインを活用」するのではないかと著者はいいます。
例としては、
・オンラインでも実店舗のような接客
・無人レジを一部導入してみる
などです。
ここで、ビフォアデジタルとは、「リアル(店や人)でいつも会えるお客様がたまにデジタルに来てくれる」ことです。
アフターデジタルとは、「デジタルで絶えず接点があり、たまにデジタルを活用したリアルにも来てくれる」ことです。
世界を見渡せば、例えば米国の一部地域、中国都市部、エストニアなどに代表される一部の北米都市では、既にオンラインとオフラインの主従逆転が起きています。
つまり、考え方のベースがオンラインで「主」、オフラインは「信頼獲得可能な顧客との接点」という位置づけで、こちらが「従」です。
これからは、人の購買行動だけでなく、あらゆる行動がオンラインデータ化していき、「オフラインはもう存在しなくなる」と語られています。
【圧倒的な進化を遂げる中国のIT事情】
近年、中国は「デジタル先進国」として注目されています。
約14億人の国民が生み出すビッグデータと優秀なIT人材、政府の強力な後押しによって、新たな社会インフラサービスを高スピードね生み出しています。
例えば、「アリペイ」はタオバオをはじめとしたECサイトを中心に2004年からサービスをはじめ、中国モバイルペイメント業界で約54%(2017年)のシェアを占めています。
さらに、ここで購買行動のデータという果実を得ることができたので、アリババ傘下にある「アント・ファイナンシャル」という会社が2015年に「ジーマ・クレジット」というサービスをはじめました。
これは、簡単に言うと「個人の支払いの能力を可視化したもの」であり、「アリペイ」の使用履歴を見ればそのスコア(350点〜950点)が分かってしまうサービスです。(ユーザーは約5億人もいます)
【アフターデジタル時代のOMO型ビジネスとは?】
まず、OMOとは、「オンライン・マージ・オフライン」の略で2つが一体化していることです。
ここで重要になるのが「ユーザー思考」「顧客視点」の考え方です。
その事例として、中国のアリババが運営するOMO型ネットスーパー「フーマー」を挙げています。
フーマーの最大の特徴は、利便性の高さと、新鮮で豊富な食材を素早く届ける仕組み(3km圏内なら30分)です。
【日本式ビジネス変革について】
ここまで本を読んでいると、明らかに海外と日本と差が広がっていることがとてもよく分かります。
ですが、著者の二人は日本は「ビフォアデジタル」に考えてしまいがちなだけで、とても高いポテンシャルを持っていると言います。
それは、日本人は「相手を思いやる心・気遣い」「個別対応の質の高さ」があり、これからはその体験価値や感動価値が大切になるためです。
【最後に】
本書では、今世界ではどれくらい社会変革が起こっているのかと、オンラインの時代で生き抜く術を学ぶことができます。
ぜひ読んでみてはいかがでしょうか!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?