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唐突台北旅行

以前使っていたPCから、2016年か2017年頃、唐突に台北に行きたくなって弾丸で行ったときの文章がでてきたので備忘録としてアップロードしておこうと思います。帰りの飛行機待ちの時間にワーっと書いた雑文ですが、相当暇なときにお読みいただければと思います。



来週の月曜有給を取れたから3連休になった。なんか台湾行きたいな、と思ったのが水曜日。その夜ネットで航空券をとり、金曜昼成田発、日曜の午前1時45分台北発の1泊3日で台湾に行ってくることにした。

で、台湾に着いた。行くまでは急だったこともありあまり気持ちが外国に行く感じになっていたなかったけど、桃園空港に到着して飛行機を降りた瞬間明らかに日本じゃない匂いがして、海外に来てる感が一気に押し寄せた。

入国してから今回は初めてSIMカードを購入して自分のiphoneに差し込んだ。3日間で300元だったので、だいたい1000円ちょっとだ。安いし早いしだいぶ良かった。
空港から台北市内にはバスで向かった。景色があまり日本と変わらなかった。なんか山陽自動車道を通っているようだった。けど市内に近づくとなんか古い独特の建築物が多く、外国っぽさを感じた。

駅に着くと自分のキャリーケースの取っ手が壊れていることに気がついた。いつから壊れたのか、日本にいたときは平気だった。取っ手が上まであがってこない。ガラガラできなくなっていた。キャリーケースを持って来ているのに手持ちで運ばにゃならん、つらい。

台北駅は駅舎はすごい荘厳な作りで海外っぽさがあったが、切符の買い方とか電車の乗り方とかは東京と同じで全く迷うことがなかった。

予約したホテルは予想した通りだった。安いゲストハウスを予約していたが、想像していたゲストハウスであった。

その頃には夕方5時くらいになってたんで飯でも食い行こうと夜市にでかけた。そこらじゅうに漂う臭豆腐の匂いが臭かった。とりあえず麺でも食おうと思い注文したなんかの肉が乗っている麺は味が薄かった。スープは湯じゃないかと思う。

あ、その前にマッサージに行ったんだった。足裏マッサージ30分がたしか1000円くらいだった。安くて良い。

こうして宿に戻り、明日どこ行こうかなーとか考えながらガイドブックを見たりシャワーを浴びたりした。今回は本当に下調べゼロなんで行きたい候補が全くなかった。
いつも海外に行くとなると結構前に予約をするのが普通だ。なんで行くと決まったとなると、どこ行こうかと調べまくったり、行く飛行機の機体の種類はなんだとか、シートピッチはどうだとか、ホテルや観光地の行く道中はどんな感じなんだとストリートビューで事前に全部見てしまったりしている。なんでいざ着いたとなると、あーここねみたいに、なんか自分の予習との答え合わせみたいなことになってしまってる。
なんで今回はこれを避けるべく、予習ゼロで行くことにしてみた。前知識が無かったら見るもの全て大感動に違いないのである。

ただ今回学んだのは予習ゼロは行くとこなくて大いに困るということだった。現地に来て明日どこ行こうかと寝る直前まで調べていた。とりあえず国立博物館とかに行こうと決めて就寝したが、もしかしたらもっと行くべきところがあるんじゃないかというモヤモヤを抱えたまま朝を迎えた。
そして国立博物館に行ったらなんか壺とか書道とかが何万点とあるだけで微妙だったのである。すごい価値のあるものだというのは分かるが、やはり前知識があってこその壺である。世界史をゲェが出るほど嫌っていた私にとって見渡す限りの壺は退屈でしかなかった。
あと歴史を深く味わいたいと音声ガイドまで借りてしまったが、どの解説も喋るのが遅く2倍速で聞きたかった。音声ガイドなんかより、そこらじゅうにいる日本人ツアーのガイドが分かりやすく解説していたので、そちらを聞いたほうが良かった。

そのあと私はデザインを勉強しているので、台湾にデザインミュージアムに行ってみることにしたが、行ってみたら改装中でやっていなかった。二箇所連続で失敗した。どうしたことか。この二つしか行くとこ候補に昨夜決めていなかったので、改装中が痛手で午後2時にして行くところが無くなり詰んだ。参ったな、とりあえず行くとこないからひたすら歩いた。

すると花とか食料品が売っている市場が現れた。いかにも海外というけったいな置物や食べ物が目白押しでおもしろかった。多分これはガイドブックには載っていないローカルなエリアである。こういうのが海外はおもしろいと思った。出会えてよかった。

そのあともとりあえず歩き、たまたま食べたかったクロワッサンを売っている屋台に出会えたり、台北タワーに行けたりと、前半の失敗がチャラになった。

19時頃になり台北駅に戻った。こらへんで最後に晩飯を食って空港に向かおうとしていた。
ただ台北駅周辺で晩飯を探していると、やはり中心的な都市はローカル感が漂う店がなかった。ここで最後の食事とるとまた失敗になりそうな気がする。とりあえず駅を変えようと、なんとか寺というなんか良さげな名前の駅に行ってみることにした。
案の定そこには寺があり、それも結構立派で、暗くなっている街並みに照らされた寺は美しかった。あと人々が何かを唱えながら円を描いて歩くという独特な催しもしており、とてもローカルであった。

近くには幸い市場があり、二日連続市場で夕食をとることにした。その前にマッサージに行ったんだった。上半身のマッサージが1500円くらいですごい気持ちよくて幸せだった。

市場での食事は空芯菜みたいな緑の炒め物と麺と、ビールを頼んだ。市場の騒がしい雰囲気の中ビールを飲み、あー来てよかったよかったと浸っていたところに、目の前に知らんおっさんが座ってきて無言で月桂冠ワンカップを飲み始めた。上島竜兵に似ていた。

これも外国っぽくてよかろう。30分くらいたったところで、おっさんがシュウマイを食いだしたので私も食いたくなった。「それ、うまいか?」と聞くと分けてくれた。やさしい。
それから話すようになりよく喋る元気なおっさんは70歳だった。なんだかんだ盛り上がった。こういうのがすごい海外っぽくて本当に好きだ。来てよかった。

それからバスに乗り込み、空港に着いた。思いの外早く着きすぎたので、スタバでコーヒーを買って、今こうして文章を書いている。目の前には思いっきりソファに横たわって寝ている人々、台湾語のアナウンス、歩き疲れてダルすぎる自分の脚。なんとなく台湾に来たけど、日常に戻るのが嫌になってくる。当たり前のように地下鉄乗って、街歩いて、知らん人と話して、全く困ることなく過ごせていた台湾はすごい。と、いざ帰るとなると感じている。

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