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フルリモート、フルフレックスで働くEdTechのバックオフィスのシステム全体像

こんにちは!株式会社COMPASS 取締役の常盤です。COMPASSは「新しい学びの環境を創り出す」をミッションに掲げ、小中学生に対してAI型教材Qubena (キュビナ)を提供している会社です。

COMPASSはフルリモート・フルフレックスの働き方をしています。一般的にこの働き方は、仕事と生活のバランスが取りやすく社員個人視点でのメリットは大きいのですが、チームの視点ではチームとしての一体感が醸成しづらいなどのデメリットもあります。しかし、COMPASSでは先日全社員に行ったリモートワークに対する満足度調査で5段階中4.40という非常に高いスコアを記録しました。このnoteではそんな柔軟性の高い働き方を支えるバックオフィスのシステムの全体像を紹介したいと思います。

バックオフィスのシステム全体像

COMPASSのバックオフィスのシステム全体像

全体像はこのようになっています(見づらいと思うのでクリックして拡大ください)。各項目について以下で一つずつ紹介していきます。


労務・給与計算

労務・給与計算は人事労務freeeを使用しています。ただ、全てが人事労務freeeで完結しておらず、勤怠は社員がTeamSpitit、パート・アルバイトがジョブカンです。衛生管理はCarelyです。人事労務freeeでも勤怠機能などが付いているのですが、現状は痒いところに手が届いておわらず、複数のSaaSを利用している状態です。

また、人事労務freeeがCOMPASSで働く全ての人の情報を持ち、ここをマスターとして各種のサービスに連携します。


タレント・エンゲージメントマネジメント

タレントマネジメントはHRBrainを使用しています。会社で働く人数が100名規模になってくれば、経営者の頭だけで社内リソースの状況を把握することは難しく、メンバーの持つ経験、強み、課題、意向などをHRBrainで管理することで、リソースの最適化や人材開発に活用していきます。

HRBrainの社員名簿の項目例

また、メンバーのエンゲージメントはモチベーションクラウドでサーベイを行って分析しています。HRBrainにもサーベイ機能は付いているのですが、モチベーションクラウドの期待度・満足度による設問設定が組織の状態を測るには重宝しています。


稟議(=ワークフロー)・財務経理

稟議(=ワークフロー)と財務経理はfreee会計を使用しています。会計ソフトとしてのfreeeは良し悪しの諸説あるところだと思いますが、組織情報を人事労務freeeと連携させて、稟議・経理を一元的に行うのはUXとしてはなかなか良いように感じています。

また、稟議はfreee会計とSlackを連携させることによって、以下のようにSlack上だけで完結することが可能です。freee会計のWebページにアクセスすることなく、Slackをワンクリックするだけで承認できるのは大変ありがたいです。

Slackのfreee会計アプリの通知例


契約書

契約書はfreeeサインを用いて締結・管理しています。元々はクラウドサインを使用していたのですが、クラウドサインの上位プランで出来る複数部署での権限管理などがfreeeサインではコストを抑えて利用できることもあり、切り替えることにしました。また、稟議や財務経理でfreee会計を使っているということもあり、そのサービス間での連携が強化されていくことにも期待しています。

フルリモートで働くには判子ワークへどのように対処するかが重要です。電子捺印で契約が完結するのは本当にありがたい時代ですね・・・。COMPASSでは過去の紙の契約書も全てスキャンして、一律でクラウド管理できるように徐々に移行しています。


規則・規定

会社には就業規則や賃金規定など様々な書類が存在します。現在はそれらをwordファイルで編集し、PDFファイルにして、GoogleDriveに保存しています。ここはとてもアナログな管理方法になっています。


備品・SaaS管理

弊社のプロダクトは主にiPad, Chromebook, Windows Tabletで使用されることもあり、それらの動作確認用の端末を多数所有しています。また、社員に対してはPCだけではなくディスプレイの貸与も行っており、端末管理が複雑です。これまでスプレッドシートで管理を行ってきたのですが、ジョーシスというSaaSを用いて管理するように切り替えました。ジョーシスでは端末のキッティングも対応して頂けるそうなので、この辺りも今後期待しているところです。

ジョーシス 従業員画面(デバイス利用状況)


さらなる改善点

大前提として、現在の仕組みで、組織の規模拡大に応えながらフルリモート・フルフレックスの働き方が実現できており、社員の働き方の満足度も高い状態を保つことができています。ただ、さらなる改善を考えたときにまだまだ課題が残っています。

1. 各サービス間で情報を最新に保つのが辛い

例えば、組織体制。稟議ではメンバー → 所属長 → 管掌取締役会と承認ルートを辿ります。モチベーションクラウドでは部署ごとにエンゲージメントスコアを分析します。このように組織情報はどの項目でも重要な情報です。

現在は人事労務freeeを情報のマスターとしているのですが、組織情報を自動連携できるのはfreee会計に限られており、HRBrain・モチベーションクラウド・Carely・ジョーシスに登録されている組織情報は手動でアップデートをしなければいけません。各サービスによってデータの持ち方が異なるため、作業を効率化することも簡単ではなく、時間がかかっています。また、手動ということもあり、ミスが生まれやすいです。

2. 使用しているSaaSが増えてきた

弊社には「新しいことはまず試してみよう」という風土があります。これは良いところでもある反面、使用しているSaaSが増えて逆にわかりづらくなってしまっているところもあります。例えば、労務周りでは、勤怠は社員がTeamSpitit、パート・アルバイトがジョブカンと別れており、この辺りは一元化した方がシンプルになって良いと感じています。

もちろん、社内の様々な経緯があって今の形になっているので、SaaSをただ切り替えれば良いことではなく、社内のオペレーションやルールも合わせて最適化する必要があります。なので、丁寧に進める必要はありますが、停止できるSaaSは停止して、極力シンプルな設計にしていきたいですね。

3. Wordファイル、PDFファイルのメンテナンス性が低い

規定・規則がWordとPDFになっているのが結構辛いです。ちょっと気を抜くと「yyyymmdd_就業規則_edited」「yyyymmdd_就業規則_v2」のようなファイルが繁殖していくので、どれが最新なのかわからなくなってしまいます。また、GoogleDriveはファイル検索をすると同種のファイル名はまとめて拾ってくるので、利便性も合わせて悪くなってしまいます。

プロダクト開発出身の私としてはGitHubでバージョン管理等にしたいのですが、さすがにバックオフィスのメンバーにgitを覚えてもらうのは学習コストが高いため、良いやり方を考えているところです。


…などなど、個別に挙げるとたくさん改善点が出てきます。COMPASSでは来年度はさらに組織拡大をしていく計画なので、そこに耐えうる盤石な組織基盤を築いていきたいです。


まとめ

以上、フルリモート、フルフレックスで働くEdTechのバックオフィスのシステム全体像でした。記事の中で触れている通り、バックオフィスが提供しているEmployee Experienceとしては決して悪くないものになっているのですが、まだまだ改善点が存在している状況です。

現在COMPASSでは、今回のシステム全体像というハードの観点に合わせて、人事制度や組織風土などのソフトの観点も含めて、総合的に会社をより良くしている仲間を募集しています。少しでも興味を持って頂けましたらぜひご連絡を頂けますと幸いです!

応募する前にまずは話だけでもという人はカジュアル面談をぜひどうぞ!

COMPASSのことをまずはもっと知りたいという人は公式noteをぜひご覧ください!


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