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AIの進化。「使う」ための学習から「考える」ための学習へ

こんにちは、吉野匠人です。

ChatGPTをはじめ、AIの進化が著しいですよね。

NotionのAI機能も先ほど使ってみてとても便利でした。
自動で文を長くしたり、短くしたりしてくれます。これも現在は無料&日本語対応です。

私は、このようなAIをどんどん活用していきたいです。
私の時間を、私にしかできないこと、より深く質の高い行為にかけたいと思っています

ここでは、私の専門である教育の観点から、
AI時代の教育について検討したいと思います。

ぜひ、私の記事を思考の土台にして、皆様のご意見もお聞かせください


AIを使ううえで必要な能力

まず、AIを使う上で必要な能力を考えてみましょう。
AIは、ひとまずチャットGPTをイメージしてくれれば問題ありません。

網羅的に記述できるか不安ですが、私の意見としては以下の通りです。

①AIの機能や性質を理解する能力

そのような場合に、どのような方法でAIを使うことができるのかを理解し、それに基づいて使用する能力が即急に求められます。

肌感では、チャットGPTを知っている大学生は4割(今はもう少し高い?)、使っている大学生は1~2割くらいです。

使っている人は、その生産性を大きく向上させます。
つまり、これをうまく使えているかどうかでその人の能力が大きく異なり、
更なるデジタル・ディバイドに繋がってしまうのです。

②AIの出力結果を評価する能力

チャットGPTがはじき出した結果が適切なのか、どのような視点なのか、何に適用可能なのか、限界はあるのか、倫理的にどうなのか、など様々な評価の尺度が想定できます。

このように、AIの出力結果を吟味し、それがどのように利用できるのかを検討する思考力が求められます。

③「正しさ」を相対化する能力

少し哲学チックなことを言わせてください。

私は、正しさ、つまり正論を生成する能力では人間はAIに勝てなくなると思っています。

しかし、正論は常に最適なのでしょうか。

人間は弱さを持ち、感情を持ち、余白に価値を見出す存在です。

AIの出す正論に翻弄されない力を付ける必要があると思います。




AI時代の人間の役割

そんなAI時代に、人間はどのような生き方を目指していけばよいのでしょうか。人間の役割は、大きく3つあるのではないでしょうか。

①導く存在

AIをどのように開発するか、どのように規制するか、その社会の方向づけの主導権は常に人間が握る必要があります。

そのために、全ての市民がどの方向に社会を導くべきなのかに関心を持ち、
主体的に「人間の政治」に参画する必要があります。

②壊す存在

そして、AIの出す正論や模範解答を常に批判的に考察し、
AIの出す解答を壊し、それを超えていく必要があります。
そこからAIは学習し、さらに共に成長していきます。

特に、価値判断についての脱構築は人間の大きな役割です。
例えば、「移動は速いに越したことはない」というのは一般的な価値判断ですが、ならばどこでもドアがあれば他の乗り物は不要になるのでしょうか。

速い>遅いという価値判断の対立関係に対して疑問を提起することで、
AIの出す正論的な解答の不完全性を指摘でき、それを越すことができます。

AIの解答を壊すことができなければ、人間社会に発展はありません。

③温める存在

人間は、温かさ・愛がなければ我慢できない動物だと思います。

これからAIやロボットがさらに進化していけば、
温かさや愛のあるロボット(ドラえもんやベイマックスみたいな?)が登場するかもしれません。

しかし、基本的にはAIよりも人間の方が温かく、愛のある存在だと信じています。
人間の特技は温かい感情を向け、愛することです。

資本主義社会でこの重要性は減ってしまったかもしれません。
しかし、AI時代になり、
冷たい仕事をAIに任せられる以上、人間はこの温かい仕事に全力を注ぐべきです。




AI時代に必要な教育

深く考えられる教育と、人間に対する関心を醸成する教育を進めるべきだと思います。

今日ではこれまで、教養よりも実学が偏重される傾向にあったと思います。

大学生は、学問の価値を判断するのに、「それ、何の役に立つの?」という基準を用いています。

しかし、全ての学問には深みと広がりがあり、
表層と本質、具体と抽象、自己と他者を区別する人間の営みの美を有していると思います

AI時代では、
学ぶ内容の利便性ではなく、学ぶ深さが重要です。
深く学ぶことで、大切なことは何かを考える思考力が付きます。

その知識を使うために学ぶのではなく、
深い思考に至るために学ぶのです。

加えて、人間ならではの温かさを醸成する教育も必要です。

この温かさとは、他者への関心とも言い換えられるでしょう。
他者に対する想像力の発揮により、人間としての価値を高めることができます。

なので、
受験競争で走らせる競走馬を育てるような学校教育ではなく、
手と手を取り合う方法を学ぶあり方が求められます。

これから先に活躍するのは、
人間的な温かさのある人だと思います。

なので、
思考力と温かさの醸成。
これをAI時代の教育の目標とするべきです。




最後に

今回は、自分のブレストも兼ねて書かせていただきました。

AIの進化に伴って、何か社会が変わっていくのを感じますよね。

変化には恐怖が伴います。
それは、変化後の姿について無知だからです。
無知は恐怖です。

しかし、冷静に変化の性質を見極め、
自分たちの進むべき方向を考え続けることで、
恐怖は弱まり、新しい世界へ変わっていくことを楽しむことができるようになると思います。

この記事の内容は、私がこう生きていきたいという自戒の意味がこもっています

皆様も、AI時代にどのように生きていきたいのか、
お考えをコメント等でお聞かせいただけると幸いです

最後までお読みいただき、
本当にありがとうございました。

記事が気に入っていただけましたら、サポートいただけると本当に嬉しいです。いただいたサポートは、自己研鑽のために使わせていただきます。